「刑法第37条」の版間の差分

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== 条文 ==
[[w:緊急避難|緊急避難]]
; 第37条
 
第37条
# 自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
# 前項の規定は、業務上特別の義務がある者には、適用しない。
 
== 解説 ==
[[緊急避難]]を参照。
本条は、[[w:緊急避難]](1項本文)および過剰避難(1項但書)について定めた規定である。緊急避難は、避けようとした害が第三者に与えた害より優越する場合には、違法性阻却が認められると一般に言われるが、害が同等である場合、および過剰避難については見解が分かれる。
 
また、2項の業務上特別の義務のある者の例としては、警察官や消防吏員などが挙げられる。この規定により、消防吏員が火災現場において、身を守るため隣の家を壊したような場合でも、1項の緊急避難の規定の適用はないこととなる(むろん、正当行為([[刑法第35条|35条]])と評価されることはある。)。このような者は危険に対処する義務を負っているのであり、これを他者に転嫁することは許されないためといわれる。
 
{{stub}}
{{前後
|[[コンメンタール刑法|刑法]]
|第1編 総則<br>
第7章 犯罪の不成立及び刑の減免<br>
|[[刑法第36条]]<br>(正当防衛)
|[[刑法第38条]]<br>(故意)
}}
 
[[Category:刑法|037]]