「政治学概論」の版間の差分

マルクス主義の加筆
(漸進主義について加筆)
(マルクス主義の加筆)
 
==== マルクス主義 ====
[[ファイル:Immanuel Wallerstein.2008.jpg|thumb|right|150px|イマニュエル・ウォーラーステイン(1930年生)はアメリカの社会学者。コロンビア大学大で社会学の博士号を取得し、カナダやアメリカの大学で世界システムの研究と教育を行ってきた。後にアフリカ研究と政治経済学、そして歴史学のアナール学派の理論を応用して世界システム論を提唱し、世界を一つの政治経済のシステムとして分析する理論を確立した。著作には『近代世界システム』、『世界経済の政治学』など。]]
国際政治においてマルクス主義の理論は他の理論とは異なる着眼点を持っており、それは経済力と国際資本が果たす役割を強調していることに特徴付けることができる。マルクスとエンゲルスは基本的に国内の階級闘争を視野に治めながらブルジョワジーとプロレタリアートの対立の構造を研究していたものの、共産党宣言の最後の部分で世界の労働者の団結をはっきりと呼びかけていた。マルクス主義の理論を国際政治に応用して研究を前進させたレーニンは帝国主義の分析を通じて高度に発達した国内での資本主義が海外への軍事的征服と植民地化に結びつけたことを結論付けており、この理由こそが第一次世界大戦の原因であったことを主張している。彼の見解によれば、宗主国と植民地の関係はブルジョワジーとプロレタリアートの関係のように、経済的な従属(dependence)が発生しているのである。そして第一次世界大戦の本質的な性格とはアフリカやアジアの植民地をめぐるヨーロッパの宗主国による帝国主義のための戦争であった。このような階級、従属、資本主義という基本的な考え方は現代のマルクス主義において理論的に発展が進んだ。古典的マルクス主義の研究者が国民的な資本主義システムに注目していたのに対して新マルクス主義の研究者は20世紀の国際関係において展開されている世界的な資本主義システムに注目している。支配と従属という構造に対する分析は1対1の関係ではなく先進国という中心国グループと途上国という周辺国グループとして分析されるようになり、より規模の大きな国際関係を分析することが可能となった。プレビッシュとシンガーの研究は植民地が消滅した現代世界においても交易の体制が先進国に有利に働くために先進国と途上国で従属がもたらされると考えた。このような従属の問題に対してイマニュエル・ウォーラーステインは国家を中心とするのではなく世界全体を単一のシステムと捉えながら、その内部で中核、準周辺、周辺と分化していると考えた。世界システムの中で機能している中核、準周辺、周辺はそれぞれ世界経済システムの中に組み込まれており、中核はその時代で最先端の産業を持つ地域であり、周辺は中核へ資源や食糧などを供給する低開発の地域である。ウォーラーステインはこのようなシステムに対する抵抗があることを指摘しており、20世紀の社会主義運動や民族解放運動などは反システム運動として理解できることを論じている。
 
====多元主義====
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