「政治学概論」の版間の差分

市民社会論の加筆
(市場社会主義、第三の道加筆)
(市民社会論の加筆)
 
=== 市民社会の構成 ===
市民社会はさまざまに定義されてきたが、一般的に国家の権威の下に法によって統治された社会もしくは政治共同体と言える。古代において市民社会は家族や結社などの自治的な領域として捉えられてきたが、近代においてはヘーゲルが市民社会の領域について家族とは切り離し、市場と結びつけながら利己主義の領域と定義された。現代において市民社会の概念は自立した個々の市民が活動する領域として変化しつつある。ここでは市民社会を構成している要素として市民文化、市民教育、マスメディアを取り上げている。
 
==== 市民文化 ====
[[ファイル:putnam2.jpg|thumb|right|150px|ロバート・パットナム(1940年生まれ)はアメリカの政治学者。スワースモア大学やイェール大学などで政治学を修め、ミシガン大学教授での教授を経てハーヴァード大学教授に就任する。イタリアの調査を通じて民主主義の基盤として社会資本が重要であり、またアメリカ社会における共同体の衰退を論じた。著作には『哲学する民主主義』、『孤独なボウリング』などがある。]]
人々が社会の中で政治的な態度や価値観を獲得していく上で、バークは伝統と慣習、マルクスはイデオロギー、ヘルダーは民族精神を強調した。これらはいずれも政治体制を保つことに寄与する一般的な要因であるが、現代の政治学ではアーモンドやヴァーバは『市民文化』でアメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、メキシコの五つの民主主義国家における政治的態度には相違点があることも報告されている。その相違は三つの政治文化の類型によって整理されている。第一の類型は参加型であり、この政治文化は政治に対して市民が参加することに意欲的であるだけでなく効果的になされていることが特徴である。第二の類型は臣民型であり、このような政治文化のもとでは市民は受動的で政府に対しても影響力を行使することがない特性がある。第三の類型は未分化型であり、これは宗教や伝統と政治的役割が分離していないために国民としての帰属意識がほとんど認められない傾向にある。この三つの類型はあくまで理念型であるために実際の事例は混合的な政治文化であるが、アメリカには特に参加型の傾向が強く認められた一方で、イギリスはアメリカほど参加型の傾向を認めることができなかった。また参加型のような市民文化がドイツやイタリア、メキシコの事例ではそれほど顕著に表れないことも報告されている。しかしながら、このような研究に対しては幅広い批判が寄せられている。
 
==== 市民教育 ====
匿名利用者