「高等学校古文/漢詩/兵車行」の版間の差分
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男を生まば 埋沒して百草に随はん
君見ずや 青海<ref group="※">現在の[[w:青海省|青海省]]の東部にある[[w:青海湖|ココノール湖]]のこと。当時、この地域は[[w:吐蕃 (王朝)|吐蕃]]の領土であり、唐としばしば軍事衝突していた。</ref>の{{ruby|頭|ほとり}}
古来 白骨 人の収むる無く
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:二十九~三十四句目。場面は一転して、青海のほとりに移る。ここでは遺骨はうち捨てられたままで、その魂はさまよって嘆き悲しんでいる。
=== 背景 ===
当時は唐の絶頂期で皇帝は玄宗だった。彼は積極的な外征政策をとったため、唐の領土は最大となり、中央アジアまで領土を拡大させた
ちなみにアッバース朝と中央アジアでの覇権をめぐって戦った[[w:タラス河畔の戦い|タラス河畔の戦い]]はこの作品ができる一年前の出来事であり、唐の国力を大きく減退させた[[w:安史の乱|安史の乱]]は杜甫がこの作品を作った三年後に起きる。=== 鑑賞 ===
戦争の苦しみを歌った作品は少なくないが、本作品はその中でも特にインパクトの強いものである。その印象強さはこの詩が当時の社会情勢を生々しく描いていることによるだろう。しかし、それでいて、感情をむき出しにするのではなく、対話の形式をとったり、「君不聞」「君不見」と書くことで読者へ呼びかけたりすることで、話を客観化させようとしている。それによって、この詩にリアリティと普遍性を持たせているのが特徴である。
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