「分子生物学」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
M編集の要約なし
116 行
 
==転写:DNAからRNAへ==
[[File:Central Dogma of Molecular Biochemistry with Enzymes.jpg|thumb|250px|セントラル・ドグマの流れ。]]
遺伝情報とは、端的に言えばタンパク質のアミノ酸配列を暗号化したものである。しかし、DNAが直接にタンパク質の合成に関わるわけではなく、そこにはRNAが伝令・運搬役などの仲介者として存在している。タンパク質を合成する際には、それに関わるDNAの塩基配列がRNAに写しとられ、これをもとにして合成が行なわれる。このRNAを'''[[w:伝令RNA|メッセンジャーRNA: mRNA]]'''と呼ぶが、このとき、情報はDNAからRNAを介してタンパク質に流れていく。このような流れはあらゆる細胞で普遍的なもので、これを前述のように'''セントラルドグマ'''と呼ぶ。
 
143 ⟶ 144行目:
 
== 翻訳:RNAからタンパク質へ ==
[[File:Peptide syn.png|thumb|250px|リボソームは、伝令RNA(Messenger RNA)に転移RNA(TRNA)を当てはめて、タンパク質を合成する。]]
さて、これまで何度か“'''[[w:翻訳 (生物学)|翻訳]]'''”という言葉を使ってきた。分子生物学において、それはRNAによって伝えられる情報を設計図としてタンパク質を作ることを意味する。DNAからRNAへの転写のときとは違い、この作業は、ヌクレオチドとは化学的にまったく別物であるアミノ酸にその情報の担い手が変わるために、この呼び名がある。