「簿記/総論/基礎概念」の版間の差分

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=== 負債 ===
[[ファイル:Vereinigte Ostindische Compagnie bond.jpg|thumb|債権(社債)。負債負の財産と見て、財産(自分の借金)か他人資本(他人からの投資金額)か?負債を差し引いた額面が正味身代(の定義で資本)であは変わと見ることができる(。前者'''負債財産説)。'''では財産と負債を他人差の正味身代のみが資本と見てであり後者'''負債(他人資本説'''では負債資本(自己資本合計が和すなわち手元にある財産全ての価値総額が資本であると見ることもできる(負債資本説)。]]
事業には資産のほかに、将来他人に一定額を支払うべき債務も存在するのが常であって、これを負債 Liabilities, Schulden という。負債が財産の一種であるか、または資本の一種で資産即ち財産と対立させられる概念であるかについては、大いに議論のあるところである。これは結局負債の性質に対する観点の相違に帰する。
; (1) 負債の財産性 : 従来簿記の通説は、負債を資産とともに財産視して、両者を同一概念中に含める。この立場からは、財産とはその存在形態について直接価値を決定し得るものであり、資本とはかかる財産の計算の結果始めてその価値が定まるところの、抽象的計算的概念である。ところで負債は、支払手形や売掛金などのように、その存在形態につき直接にその価値を評定し得るから、資本ではなくて財産である。しかしてそれは法律上の所謂債務で、将来同額の適当な財貨を、資産の中から分離引渡すべきものである。それゆえ負債はマイナスの性質をもつ財産である。よってこれを消極財産と称し、これに対して資産を積極財産と呼ぶ。ゆえにこの見解にもとづけば負債は財産であって、資本は負債が存在する限り、これを資産から差し引いたものである。この意味で資本のことを純財産または正味身代ともいう。これを数学的方程式をもって示すならば A - P = K である。ただし、Aは資産を、Pは負債を、Kは資本を表す。