「方丈記」の版間の差分

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「爽健美茶」のコマーシャルソングとしてよくしられる森山直太朗の「時の行方 ~序・春の空~」という歌でも「自然の移ろい」に時の流れをたくし、美空ひばりの「川の流れのように」では時の流れを河の流れにたとえていますが、これらの「時」の感覚は、鴨長明の『方丈記』の冒頭によって強く印象付けられ、鴨長明が感じた無常観は、『方丈記』によって伝えられて、現在でも、多くの文学作品に登場します。
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|文法解説||「絶えずして」の「ず」は打消しの助動詞「ず」の連用形です。「して」は、接続の助動詞「して」で、「-の状態にあって」という意味です。「しかも」は、もともと接続詞でしたが、ここでは、副詞で、「それでいて」というように使われています。今現在では、「なおその上に」という意味で使用されることが多いですが、ここでは、「それでいて」と訳されます。現代語訳のところで、何故「それでいて」と訳すかについて現在の古文の先生の多くの解釈についてお話しますが、ここで、少し立ち止まって、何故そう訳すのかを考えてみてください。「あらず」の「ず」は打消しの助動詞、「ず」の終止形です。
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|||簡潔な現代語にすると、「流れゆく河の水の流れは絶えて無くなることがないが、それでいて、流れる水の一つ一つは同じ水ではない。」と訳せるでしょう。