「日本語/構文」の版間の差分

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「複文と中央埋め込み」を追加
206 行
:;絵里と美香が結婚した=異性婚解釈「(他のひとと)結婚したのが絵里と美香」/同性婚解釈
:;絵里と美香とが結婚した=同性婚解釈のみ
 
 
==複文と中央埋め込み==
単文相当のもの(節)は補充成分として文に埋め込まれて複文を作ることができる。
:;社長が作家がどこに隠れているか秘書に調べさせていることをみんなは黙っていた
このことは文を自由に長く作ることができることを保証するが、これを繰り返すと非常にわかりにくい文になる。
:;取引先が我が社の社長が作家がどこに隠れているか秘書に調べさせていることを快く思っていないことをみんなは黙っていた
この文のわかりにくさの原因は、次のように主部と述部の間に補充成分である節を次々に埋め込んだ「中央埋め込み」という構造になっていることによる。
:;…主部 [主部 [主部 [主部 […] 述部] 述部] 述部] 述部…
このわかりにくさを解消する方法として、ひとつには主部の後に読点を打つ、という方法がある。
:;取引先が、我が社の社長が、作家がどこに隠れているか秘書に調べさせていることを快く思っていないことをみんなは黙っていた
しかしこれだけ埋め込みを繰り返すと読点だけではわかりにくさを回避できない。このような場合、被修飾成分である述部の直前に主部を持っていくという方法がある。
:;我が社の社長が、作家がどこに隠れているか秘書に調べさせていることを、取引先が快く思っていないことをみんなは黙っていた
主部を述部の近くに持っていくという方法はより短い文でも解釈しやすさを増す良い方法である。
 
 
 
 
==日本語の語順は自由なのか==