「中学数学3年 式の計算」の版間の差分

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分解の仕方は一通りというのは、誰が素因数分解しようとも必ず同じ分解になる、ということである。(当たり前すぎて逆にわかりにくいと感じるかもしれない。)
 
しかし、'''もし1が素数だとすると'''、この性質は成り立たなくなる。なぜならば、6=2×3だが、たとえばこれを6=1×1×2×3ともあらわせて、分解の仕方が一通りではなくなるからである。ゆえに、1を素数とは呼ばないのである。(「仮の命題をおき、結果的に仮の命題と矛盾、つまりそもそも仮の前提が間違っていた」という証明の仕方を'''背理法'''と呼ぶ。)
 
==== コラム・素数の見つけ方 ====
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残った数の中には、2と3と5と7で割り切れるものはない。そして、実は11や13や17や・・・で割り切れる数も、残っていない。なぜなら、さっきまでの消していく作業を自分でやったら気づいたかもしれないが、この時点でもし11で割り切れる数が残っているとしたら、その数は11×11=121より大きいものでなくてはならない(詳しい説明は下を見よ)。しかし、今は100以下の自然数で考えているので、11で割り切れる数は残っていない。だから、ここに残っている数は全部素数であり、また、100以下の素数はこれで全部である。
 
このようにして素数を見つける方法を、発見したギリシャの学者の名前を取って「エラトステネスのふるい(篩)」という。この方法を使えば理論上はどんなに大きな素数も見つけることができるが、数が大きくなればなるほど計算の手間は大きくなるので難しい。今知られている素数の中で最も大きいものは12978189'''けた'''の数で、もちろんこの数はこのようにして見つけられたわけではない。(12978189が素数なのではなく、12978189「けた」の素数が見つかっているのである。参考までに1万は5けた、1億は9けた、1兆は13けたである)
 
余談ではあるが、素数は無限個存在することが証明されている。
 
*なぜ11で割り切れる数は残っていないか
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先ほどの例でいえば、<math>\sqrt{100}=10</math>なので、11について調べる必要はもうないのである。
 
 
===因数分解===