「高等学校数学III/極限」の版間の差分
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となる。
;証明
<math>\alpha>\lim_{n\to\infty}b_n</math>と仮定すると、<math>\alpha-\lim_{n\to\infty}b_n=\epsilon'>0</math>である。
<math>b_n</math>は限りなく<math>\alpha-\epsilon'/2</math>より小さい数に近づくから、<math>n</math>が十分大きいときは常に<math>b_n<\alpha-\epsilon'/2</math>となる。
<math>a_n</math>は限りなく<math>\alpha</math>に近づくため、任意の正の数<math>\epsilon</math>に対して、十分大きな数<math>N</math>であって、<math>n\geq N</math>ならば常に<math>\alpha-a_n < \epsilon</math>が成り立つようなものが存在するはずである。いま、<math>a_n \leq b_n</math>であったから、十分大きな<math>n</math>では常に<math>b_n\geq\alpha-\epsilon</math>となる。
<math>\epsilon</math>は任意の正の数であったから、<math>\epsilon=\epsilon'/2</math>とすると、十分大きな<math>n</math>について矛盾する式が成立することになる。したがって、背理法により<math>\alpha\leq\lim_{n\to\infty}b_n</math>である。■
<small>興味を持った人は大学1年生程度を対象とする微分積分学の教科書を参照してほしい。例えば、[[解析学基礎]]など。</small>
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