「Wikijunior:大型ネコ/ジャガー」の版間の差分

ジャガー（Jaguar）という名前は遥か昔、南米インディアンによる“ヤガー”（一撃必殺の猫）という恐怖と崇敬が混交した呼称に由来しています。たとえとして、黒薔薇バラが鏤められた金の毛皮は夜空の星にも例えられ、マヤ語族では太陽が夜間に受肉化した生物と伝えられています。ライオンや虎、豹（ヒョウ）に近い系統で、特に豹は斑紋以外は殆、ほとんど同じです。

外見は豹に酷似し、挙動は虎に似ています。猫科動物中、顎骨格が最も強く、発達した頬筋肉や顎下により、豹よりも丸顔です。他の猫科動物に比べ短足で、速度よりも脚力が発達しています。

大抵は橙黄色の毛衣に、輪状の黒斑が無数に点在しています。ジャガーは輪の中央に点がある一方で豹にはありません。複数の科学的根拠から、豹は欧州大陸に土着でジャガーはアメリカ大陸に土着という違いがあるものの、ジャガーと豹は種がとても近いことがわかっています。全身が黒い個体は黒豹と呼ばれることもありますが、実際はジャガーであり、一見してわからないものの斑点がついています。

主に箆鹿（ヘラジカ）やヘソイノシシ等の大型動物を狙いますが、便宜的に蛙や鼠（ねずみ）、鳥、魚、家畜まで何でも食べます。健脚な一方で辛抱が足りず、獲物を追い続けるのは稀（まれ）です。発達した頬（ほほ）は厚い骨や甲羅さえも簡単に砕き、多くの猫ネコ科動物と異なり、首を抑えて窒息させるのではなく獲物の頭蓋を割り仕留、しとめます。ジャガーのように夜目が利き夜間に狩りをするの動物を夜行性動物（やこうせいどうぶつ）といいます。

* 水辺で尾で波紋を起こし、寄って来た魚を前足で捕まえることもあります。