「中学校技術/材料と加工に関する技術を利用した製作品の設計・製作」の版間の差分

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部品表について記述。
けがき作業や、のこぎりについて記述。
371 行
# 塗装したい面を、洗浄用のアルコールなどを染み込ませた布や紙などで拭き、洗浄する。皮脂などの油分が残っていると、塗装をはじいてしまうので、油分が残らないようにアルコールやベンゼンなどで洗浄する必要がある。
# はけ塗りの他に、スプレーを用いた'''吹付け塗装'''(ふきつけとそう)や、'''ひたし塗り'''(ひたしぬり)などがある。ひたし塗りとは、塗料を入れた容器の中に工作物を入れることで工作物を塗装する方法である。
 
 
== けがき ==
木材や金属を削るときや加工するときに、鉛筆や'''けがき針'''などで目印を付けることがある。このような作業を'''けがき'''という。
目印をつけずに加工作業や切削作業をすることは、少ない。
 
=== 木材のけがき ===
;予備知識
* こば
木の板の断面で、木の繊維方向と平行な断面を、'''こば'''という。
 
* こぐち
木の板で、木の繊維方向と平行な断面を、'''こぐち'''という。
 
木材のけがきでは、寸法をはかるには、一般に'''さしがね'''を使う。鋼尺や直角定規を活用する場合もある。
 
木材に限らず、工業で加工物の寸法を測る際には、一般的に、位置の基準になる線や面を用意する。
複数箇所の寸法を測るときは、なるべく、この基準線や基準面から寸法を測る。
 
木材の寸法の基準では、こばを基準面とする。もしこばが平でなっかたら、'''かんな'''で平らにする。
かんなの使用方法や調整方法は、ふつうは学校の技術科の教科書に書いてあるし、教員も授業で解説するはずなので、学校の授業で習ってください。
 
なお、製図を書く際に寸法を書く際は、なるべく基準面や基準線からの寸法を製図をすると、加工の際に、計算などの手間が省けて良い。
 
けがきかたは、文章だけで説明するのは難しいので、学校の検定教科書などを読んでください。
 
 
=== 金属のけがき ===
[[File:Scribers.jpg|thumb|400px|right|色々な けがき針]]
金属のけがきでは、'''けがき針'''を用いる場合がある。
 
;注意
針の先が尖っているので、怪我をしないように注意してください。
また、人に怪我をさせないように注意してください。
けがき針を渡すときは、針を下に向けて渡します。針は、人には向けません。
 
実務では、必ずしもけがき針で金属をけがきをするとは限らず、油性ペンで目印を付ける場合もあるが、本書ではけがき針をもちいた金属のけがきについて説明する。(製品が傷を嫌う場合は、けがき針以外の方法で目印をつける場合がある。なお、油性ペンの目印はアルコールなどで消せる。)
 
* けがき針によるけがき
けがきかたは、文章だけで説明するのは難しいので、詳しくは学校の検定教科書などを読んでください。
ここでは概略を説明します。
 
:まず、けがき作業をする前に、基準面や基準線を決める。
:長さを図る物差しには鋼尺や直角定規を用いるのが一般である。
 
[[画像:Centre punch.JPG|thumb|右|alt=センター・ポンチ|センター・ポンチ]]
穴や円の中心をけがく時は、中心位置の交線(ふつうは交線が十字に成る)をけがいたあとに、十字のまんなかに、後の加工で必要なくぼみをつけるため、'''センタポンチ'''を用いる。
 
けがかれる工作物を水平に置き、センタポンチの先を穴や円の中心に合わせてから、ハンマでセンタポンチの尻を上から軽く、一回、たたく。
こうすると、叩かれた工作物側に、へこみができる。このへこみが、ドリルなどの案内になり、ドリル加工の精度になるので、できるかぎり正確な位置にくぼみができるようにセンタポンチの尻を打つ。
 
ポンチのくぼみがない場合、ドリルがうまく食い込まないだけでなく、ドリルが損傷して折れる場合もあるので、なるべくポンチでくぼみを付ける。
 
=== プラスチックのけがき ===
保護紙が貼ってある場合は、それの上から鉛筆でけがきする。
 
保護紙がない場合は、油性ペンでけがく場合もある。
 
 
== 切断 ==
工具の使い方や注意点は、学校の検定教科書で確認して下さい。
 
=== 木材の切断 ===
まず、木材の切断では、直線上に大きく切るときや、直線上に切り抜くときは、'''両刃のこぎり'''を用いるのが一般である。
曲線上に切る場合には'''糸のこぎり'''や'''糸のこ盤'''を用いる。
 
[[ファイル:Japanese Saw Ryoba.jpeg|right|400px|thumb|両刃のこぎり]]
;両刃のこぎり
* 両刃のこぎりを用いて切断するときは、加工物(板など)をきっちりと固定する。万力などを必要に応じて用いる。
手で固定する場合は、手を切らないように中止すること。のこぎりの進行方向には、手をおかないように注意する。
 
* 加工物の切り終わりには、木材が落ちるのを防ぐため、誰かに端を持っていてもらう。
 
[[File:Coping saw 2.jpg|right|220px|thumb|糸のこ]]
;糸のこ
* 刃の種類が木材用と金属用とプラスチック用とで異なる。使い分ける。
 
* 糸のこは、刃が折れる場合があるので注意する。折れた刃が飛ぶ場合があるので、必要に応じて、保護ゴーグルを着用する。
 
 
=== 金属の切断 ===
;薄い板
薄い板には、'''金切りばさみ'''を用いる。金属の切り口は鋭利なので怪我をしないように注意する。また板の縁でも怪我をする場合もあるので注意する。作業者は、保護のための手袋を着用する場合もある。
 
* 切断には、はさみの刃の中ほどまでを使う。刃先をつかうと、材料側に割れ目が入る。
 
* 切断後は、切断面を'''ヤスリがけ'''する。
 
[[ファイル:Ijzerzaag.jpg|right|220px|thumb|弓のこ]]
;棒材
金属の棒材をのこぎりで切る場合は、'''弓のこ'''で切断する。画像なしで説明が難しいので、学校教科書を読んでください。
 
[[ファイル:Pipecutter 20050728 001.jpg|thumb|200px|left|チューブカッター]]
;パイプカッタ
丸い管材なら、パイプカッタでも切断できる。管のけがきは、油性ペンと鋼尺でけがく。チューブカッタとも言う。