「中学校理科 第1分野」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
→‎化学変化と原子、分子: 周期表を記述。元素記号2013年10月13日 (日) 07:51‎ より引用し、表中に元素名を追加。
記述を追加。
1,557 行
 
我々の生活は多くの先人達の知恵によって支えられている。ビルを建てることも電気を使うことも、[[w:物理学|物理学]]に支えられた近代的な技術がなければ不可能である。また、我々が用いている多くの素材は、[[w:化学|化学]]の手法によって開発されて来た。このように、我々が用いている技術と知識に敬意を払い、科学技術の発展を支えていくことが望ましい。
 
 
== 落下運動 ==
[[File:Free-fall.gif|thumb|right|180px|自由落下]]
[[Image:Falling ball.jpg|thumb|140px|left|自由落下は等加速度運動である。]]
 
 
物体を地面から離して速度は付けずに落下させた場合、手を離した直後の初速度は秒速0m/sだが、障害物などがなければ、1秒後は約9.81m/sの速度になっており、2秒後は約19.6m/sの速度になっており、3秒後は約29.4m/sになっており、・・・というふうに1秒ごとに約9.81m/sずつ速度が増していく。地面に当たるまで、このような加速を続けていく。
 
このような、障害物などが無く、落下を続けていく落下運動を'''自由落下'''(じゆうらっか)という。
 
また、速度の変化率のことを'''加速度'''(かそくど)という。
自由落下する物体は、重力によって、鉛直方向の下向き(つまり地面に向かう向き)に、一定の加速度 ''g'' (=約9.81m/s<sup>2</sup>)で加速するので、この重力による加速度を'''重力加速度'''(じゅうりょくかそくど)という。
重力加速度の記号は、一般に小文字の g で表す。
地球上での重力加速度 g の大きさは、約9.81m/s<sup>2</sup>である。
これは地上での重力による加速度なので、月面では1/6倍になることに注意せよ。
 
また、無重力下では重力加速度はゼロ 0 m/s<sup>2</sup>になる。
 
加速度の単位はm/s<sup>2</sup>であり、速度の単位のm/sとは1/s倍だけ異なることに注意せよ。
 
加速度の単位の意味は、一秒あたり(= 1/s )の速度 m/s の変化率なので、
:一秒あたり変化率 1/s × 速度 m/s = 加速度 m/s<sup>2</sup>
となる。
 
また、加速度が一定の運動を、'''等加速度運動'''(とうかそくど うんどう)という。自由落下は等加速度運動の一つの例である。
 
自由落下の重力加速度は、どの物体に対しても共通である。
 
{{clear}}
;空気抵抗
羽毛や紙などの軽い物を落下させた時にゆっくり落ちる現象があるが、この現象は、空気による抵抗である。実際に、実験で、真空にした透明容器内などで羽毛や紙などの落下をさせると、金属などと同じ落下速度で落ちることが、実験的にも確認されている。
 
空気による運動への抵抗を'''空気抵抗'''(くうきていこう)という。
 
パラシュートなどを考えればわかると思うが、質量に対して幅が大きい物は、空気抵抗を受けやすい。
紙や羽毛などが空気抵抗を受けやすいのも、パラシュートなどと同様の仕組みである。
 
(なお、真空を作る実験は、真空ポンプなどを用いることになるが、ポンプの使用法に関する専門的な知識が必要なので、中学生には実験が難しいので、行わないほうがいいかもしれない。もし真空での落下実験に興味があれば、映像教材などを学校の先生に見せてもらうか等をしてください。)
 
 
;放物線
[[File:Inclinedthrow.gif|thumb|400px|放物線<br>3通りの初速度で、斜め上方向に角度を同じにして投げた場合。<br>縦軸が鉛直方向。横軸が水平方向。]]
ボールなどを斜め上向きに投げたら、どういった軌跡を描くだろうか。空気抵抗は考えないとする。投げたボールにも重力は働くので、上向きの速度が少しずつ減速していく。しかし横向きの速度成分は重力の方向とは別方向なので、横向き成分は変化をしない。
結果的に投げたボールは鉛直下向きに加速していくので、右図のような軌跡を描く。
このような、物体を投げた時の軌跡を、'''放物線'''(ほうぶつせん)という。
 
 
 
[[Category:中学校教育|りか1]]