「中学数学1年 データの活用」の版間の差分

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用語に英訳を併記。
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'''注意''':<math> {10}^{-11} </math>とは<math> \frac{1}{{10}^{11}} </math>と言う意味。詳しくは[[高等学校数学II いろいろな関数#指数法則|高等学校数学]]の範囲である。
 
この時、<math> {10}^{13} </math>の左にある「946」・<math> {10}^{-11} </math>の左にある「25」をそれぞれ'''有効数字'''(ゆうこうすうじ、英:significant figures シグニフィキャント・フィギュアーズ)と言う。
 
一般的に10の整数乗に掛けられる数字は''1以上10未満''の数である。これを用いると<math> 946 \times {10}^{13} </math>は<math> 9.46 \times {10}^{15} </math>となり、<math> 25 \times {10}^{-11} </math>は<math> 2.5 \times {10}^{-10} </math>と書き換えられる。
 
====有効数字の桁数====
有効数字の桁数は0以外の数字が初めて出てきた位以下の数字の数により決まる。
 
例えば以下の通りに桁数は決まる。
59 行
「25.2」と「17.5」の有効数字は3桁である。したがって小数第2位で四捨五入されているため実際の値は「25.15以上25.25未満」・「17.45以上17.55未満」の範囲となる。
 
すると「25.15×17.45=438.8675」以上「25.25×17.55=443.1375」未満である数値に真の面積の値があることが分かる。実際に算出した数値と真の数値とのズレを'''誤差'''(ごさ、英:error エラー)と言う。誤差は大きく以下のようにして生まれる。
 
*測定する環境による誤差(気温・天気・湿度により測定対象は僅かながら伸縮したりなど毎回異なる反応を起こす)
66 行
 
===測定値(そくていち)と近似値(きんじち)===
実際にはかって得られた値を'''測定値'''(そくていち、英:measured value メジャメント・バリュー)という。
 
<math>40 \div 7</math> を計算すると、5.174……と割り切れない。そこで、四捨五入して小数第2位まで求めるとすると5.17となる。実際にはかって得られた測定値や、四捨五入して得られた値などは、真の値ではないがそれに近い値である。これを'''近似値'''(きんじち、英:approximate value アプロキシメト・バリュー)という。
 
==資料の活用==
141 行
</table>
 
このように値をいくつかの区間に区切り全体の傾向を読み取りやすくする時、その区間(ここでは体重)を'''階級'''(かいきゅう、英:class)、またその幅を'''階級の区間'''(class interval)と言う。また、階級の区間の中央にくる値をその区間の'''階級値'''(かいきゅうち、英:class value)と言う。各階級に該当する資料の個数(ここでは人数)を'''度数'''(どすう、英:frequency)、各階級に度数を組み込んだ上のような表を'''度数分布表'''(どすうぶんぷひょう、英:frequency distribution))と言う。
 
===資料とグラフ===
上の表を更に整理して柱状のグラフに表したものを'''ヒストグラム'''(histogram)と言う。各長方形の高さは各階級の度数に比例する。
 
:<div style="float:center; margin:0 0 0 10px;text-align:center;">[[画像:ヒストグラム.JPG]]</div>
150 行
:<div style="float:center; margin:0 0 0 10px;text-align:center;">[[画像:度数折れ線.JPG]]</div>
 
上の図のようにヒストグラムのおのおのの長方形の上の辺の中点を結んだ折れ線を'''度数折れ線'''または'''度数多角形'''(frequency polygon)という。度数折れ線を作るときは、左はしは1つ手前の階級の度数を0とし、右はしは1つ先の度数を0とする。
 
ヒストグラムの全面積と、度数折れ線と横軸で囲まれた面積は等しい。
 
===累積度数(るいせきどすう)===
それぞれの階級以下、または階級以上の度数を全て加えた和を'''累積度数'''(るいせきどすう、英:cumulative frequency)といい、それを表にまとめたものを'''累積度数分布表'''と言う。
 
資料2を例に取ると、
185 行
 
===相対度数(そうたいどすう)===
それぞれの階級の度数を資料の個数で割った値をその階級の'''相対度数'''(そうたいどすう、英:relative frequency)といい、それを表にまとめたものを'''相対度数分布表'''と言う。相対度数分布表では各階級の相対度数の総和は1となる。
 
資料2を例に取ると、
225 行
 
==資料の代表値(だいひょうち)==
資料の分布についてはヒストグラムなどからも得ることができるが全体の特徴を1つの数字に表すことにより分かりやすくすることができる。このような値を資料の'''代表値'''(だいひょうち、英:average)と言う。
 
===平均値(へいきんち)===
変量が取るいくつかの値がある1組の資料でその数値の合計を資料の個数で割ったものを変量の'''平均値'''(へいきんち、英:mean)と言う。(ミーンとも言う。)
 
{| style="border:2px solid greenyellow;width:80%" cellspacing=0
274 行
 
===中央値(ちゅうおうち)===
資料を大きさの順に並べた時、中央の順位にくる数値をその資料の'''中央値'''(ちゅうおうち、英:median ミーディアン)と言う。(メジアンとも言う。)資料が偶数個の場合(例の場合は5番目と6番目にあたる)は中央に2つの値が並ぶので、その場合は2つの数値の平均値を中央値とする。
 
例えば、資料1の中央値は<math> \frac { 60.3 + 62.7 } {2} = 61.5(kg)</math>が中央値となる。
281 行
 
===最頻値(さいひんち)===
度数分布表において度数が最大である階級値をその資料の'''最頻値'''(さいひんち、英:mode モウド)と言う。(モードとも言う。)すなわち、度数折れ線の最も高い値を示す階級値が最頻値である。
 
例えば、資料2の最頻値は56.5(kg)である。
287 行
最頻値は靴や洋服などについて、最も売れ行きの良いサイズを知りたいときなどに有効な代表値である。
===範囲(はんい)===
資料に含まれている最大の値から最小の値をひいた差を分布の'''範囲'''(はんい、英:range レインジ)と言う。レンジとも言う。
 
例えば、資料1の範囲は70.0 - 53.6 = 16.4(kg)である。