「中学数学3年 式の計算」の版間の差分

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用語に英訳を併記。
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&=& ac+ad+bc+bd
\end{matrix}</math>
すなわち、(''a'' + ''b'')(''c'' + ''d'') = ''ac'' + ''ad'' + ''bc'' + ''bd'' となるのである。このように、「積の形でかかれた式を計算し、和の形にすること」を、元の式を'''展開'''(てんかい、英:expand)する、という。
展開した式が同類項を含むときは、2 年で学習したとおり、まとめて簡単にしなければならない。
 
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このような形の展開公式を、'''平方公式'''(へいほう こうしき)という。なぜなら式の 2 乗の展開式、すなわち平方の形の式を展開する公式になっているからである。
 
{| style="border:2px solid skyblue;width:80%" cellspacing=0
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==因数分解==
===(復習)約数・公約数===
ある整数が別の整数で割り切れる場合、ある数を別の数の'''約数'''(やくすう、英:factor)と言う。複数の整数の共通する約数を'''公約数'''(こうやくすう、英:common factor)と言う。
 
===互いに素===
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これは例えば 48 = 8 &times; 6 とできるので、これが1つの答えである。
 
このように、「整数がいくつかの整数の積の形に表すことができるとき、その 1 つ 1 つの数」のことをその数の'''因数'''(いんすう、英:factor)という。この問題は 8 と 6 が 48 の因数と言うことができる。また、48 はほかにも 4 &times; 12 とか、3 &times; 16 とあらわすことができるため、4 と 12 も因数といえるし、3 と 16 も因数といえる。
 
さらに、8 と 6 はどちらももっと小さい数の積に表すことができる。
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このことから、48 は次のようにもあらわすことができる。
:2 &times; 2 &times; 2 &times; 2 &times; 3
この式で、2 や 3 はこれ以上小さい自然数の積であらわすことはできない。このような「その数自身と1以外に自然数の因数を持たない、1以外の自然数」を、'''素数'''(そすう、英:prime number)という。言い換えると、素数とは「約数がちょうど2つである自然数」とも言える。2や3などは1とそれ自身という2つの約数を持つが、1の約数は1だけであり、これが1を素数といわず特別扱いすることのひとつの理由である。
 
また、上の式の 2 や 3 のような「素数の因数」を'''素因数'''(そいんすう、英: prime factor)、「自然数を素数の積として表すこと」を'''素因数分解'''(そいんすうぶんかい、英:prime factorization)という。例題にある 48 を素因数分解したときの結果は、
:<math>48=2^4 \times 3</math>
と言うように表す。
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このような文字の式の場合も、整数の場合と同じように、''x'' + 2 や ''x'' - 2 を ''x''<sup>2</sup> - 4 の'''因数'''(いんすう)という。
 
一般に、「多項式をいくつかの因数の積の形に表すこと」を'''因数分解'''(いんすうぶんかい、英: factorization)という。上の例から、因数分解は展開の逆の操作と言える。
 
それで、因数分解の仕方を学習しよう。
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次の数の因数分解を考えてみよう。
:''An'' + ''Am''
この多項式には、どの項にも ''A'' という共通な因数がある。その共通な因数のことを'''共通因数'''(きょうつういんすう、英:common factor)という。その共通因数 ''A'' を取り出すことで、次のように因数分解をすることができる。
:<math>An+Am=A(n+m)</math>
この式の右辺は分配法則を用いて展開すると元の式に戻るため、正しく因数分解されていることがわかる。