「中学校保健体育/呼吸器・循環器の発育・発達」の版間の差分

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加筆。
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== 発育急進期 ==
 
私たち、人間の体は、生まれてから二回、急速に <big>発育</big>(はついく)・<big>発達</big>(はったつ) する時期があります。これらの発育・発達のさかんな時期を <big>発育急進期</big>(はついくきゅうしんき) と言います。一度目は乳児期・幼児期のころで 第一発育急進期 と言います。二度目は小学校高学年ごろ(9才ごろ)から高校生ぐらいまでの期間で、この時期を 第ニ発育急進期 と言います。第ニ発育急進期の時期は、異性について興味を持ち始める時期でもあり、この時期を <big>思春期</big>(ししゅんき) とも言います。第ニ発育急進期の始まる時期には男女で異なり、多くの場合は女子のほうが男子よりも2年ほど早く始まります。第ニ発育急進期の始まる時期や発育の程度には個人差もあり,男性どうし・女性どうしでも、時期や程度に個人差があります。
 
※用語
:発育 体重が増したり、身長が長くなること。
:発達 体の機能が高まること。
 
 
肺などの呼吸器官や、心臓などの循環器、胃や腸などの消化器官など、器官によって発育の時期が、ちがいます。
:(※ 画像が足りません。「スキャモンの発育発達曲線」という年齢ごとの発育の傾向を臓器の種類ごとに図示した図が知られているのですが、ウィキペディア内に見つからないので外部サイトで探して下さい。)
 
[[ファイルFile:ThymusIllu endocrine system.png|thumb|500px300px|thymus 読者から見て左が男。右が女。4 胸腺。7が卵巣。8が精巣。]]
まずはじめに、脳や脊髄など神経や、胸腺などのリンパ節は、小学校ぐらいから、早く発達します。(リンパ節は、病原体から体を守る働きをしています。)
小学生の終わりごろ〜中学生の始めごろから、身長や体重・骨や筋肉、心臓や肺などが発育・発達します。
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[[ファイル:Scheme female reproductive system-ja.PNG|300px|thumb|left|人間の女の卵巣と子宮。断面図。]]
[[ファイル:Male reproductive system lateral ja.png|300px|thumb|人間の男のペニス(男性器)の断面図。]]
 
発育・発達曲線では、臓器の種類は、つぎの4分類に分かれます。
:リンパ型 ・・・ 胸腺や扁桃(へんとう)などです。
:神経型 ・・・ 脳や脊髄など、神経細胞で作られている器官。
:一般型 ・・・ 骨や筋肉、心臓や肺など。
:生殖腺型 ・・・ 精巣や卵巣などの生殖器。
 
胸腺は、中学生ごろをピークに大人以上に発育しますが、そのあと年齢と共に小さくなっていき、やがて20歳ごろになると胸腺は大人と同じぐらいの大きさになります。
 
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== 呼吸器・循環器の発育・発達 ==
=== 呼吸器の発育・発達 ===
[[Image:Illu conducting passages日本語.jpg|250px|thumb|left]]
[[ファイル:Alveolus diagram ja.svg|thumb|400px|肺胞。]]
[[ファイル:Fluid-filled alveolus2 ja.svg|thumb|250px|ヒトの肺胞におけるガス交換の仕組み。正常時(上段)と肺胞が液体で満たされ、交換効率が低下した時(下段)。<br>中学校保健の学習では、上段の正常時を扱う。<br>CO<sub>2</sub>がニ酸化炭素のこと。O<sub>2</sub>は酸素のこと。]]
呼吸に関わる器官には鼻や肺や気管などがある。鼻や肺や気管などを<big>呼吸器</big>(こきゅうき)という。
 
発育・発達により、肺が発達すると、一回の呼吸で吸い込める空気の量が増えます。
 
一回の呼吸で吸い込める空気の量を<big>肺活量</big>(はいかつりょう)と言います。より正確に言うと、できるだけ多く空気を吸い込んだあとに、できるだけ多く吐き出せた空気の量が肺活量です。
 
私達の肺は、呼吸によって酸素を肺にみちびいたあと、肺で体内に酸素を取り込み、体内で集めた二酸化炭素と交換しています。このため、私達の口から吐く息には、二酸化炭素が多く含まれています。呼吸における、肺での酸素と二酸化炭素の交換のことを<big>ガス交換</big>と言います。
 
発育・発達により肺活量がふえると、一回の呼吸で交換できる酸素と二酸化炭素の量が増えるので、呼吸数(こきゅうすう)は少なくなります。
 
:(※ 画像が足りません。肺活量・呼吸量の年齢による変化のグラフが有名なのですが、ウィキペディア内に見つからないので外部サイトで探して下さい。)
 
なお、呼吸によるガス交換は、肺の中にある<big>肺胞</big>(はいほう)という場所で行われています。肺胞で、肺胞の内部にある毛細血管に酸素が取り込まれ、二酸化炭素が出されます。
 
 
年齢ごとの肺活量のグラフが見当たらないので結果だけを言うと、
:肺活量のピークは、男女ともに、20代の半ば。
:男女の肺活量では、男のほうが肺活量が多い。
:男の20代の半ばの肺活量は4500mLほど。mLはミリリットルのこと。
:中学生男子の肺活量は3000mLほど。
:女の20代の半ばの肺活量は3000mLほど。
:中学生男子の肺活量は2500mLほど。
 
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=== 循環器の発育・発達 ===
[[ファイル:Grafik blutkreislauf.jpg|thumb|right|動脈は赤、静脈は青で表現されている。]]
<big>循環器</big>(じゅんかんき)とは、心臓(しんぞう)や血管などである。
<big>心臓</big>の役割は、血液を全身に送り出して、血液を循環させることである。
 
心臓は、血液を循環させることで、さまざまな物を運んでいる。
 
:酸素を全身に運ぶのは、心臓の役目です。
:全身の細胞から出された二酸化炭素を運ぶのは、心臓の役目です。
:栄養を全身の細胞へと運ぶのは、心臓の役目です。
など。
 
心臓は、定期的に収縮をくりかえすことで、血液を送り出している。心臓の一回の収縮で送り出される血液の量を<big>拍出量</big>(はくしゅつりょう)と言う。
 
心臓が、一分間あたりに、収縮する回数を心拍数(しんぱくすう)と言います。
 
:(※ 画像が足りません。心拍数の年齢による変化のグラフが有名なのですが、ウィキペディア内に見つからないので外部サイトで探して下さい。)
 
心臓が発育・発達すると、拍出量が増えるので、心拍数は少なくなります。中学生の心拍数は、男女とも、ほぼ同じで、だいたい75拍/分です。
 
小学生の心拍数は、10才で80〜85拍/分と、もっと多いです。
中学生は、小学生よりも心臓が発育しています。
 
10代の後半から20代の前半が、男女ともに、もっとも心臓が発達しています。
 
たとえば男の場合、10代後半〜20代前半の時期の心拍数は、だいたい71拍/分です。
それ以降は、心臓の働きが、やや弱まり、30才ごろになると落ち着きます。男の場合、30才の心拍数は、だいたい73拍/分です。40才男もだいたい73拍/分であり、50才男もだいたい73拍/分であり、30才以降は年をとっても、ほとんど心拍数が変わらなくなります。
 
女の場合、25才ぐらいに心臓の働きが落ち着き心拍数が75拍/分ぐらいになり、以降は年をとっても、ほとんど心拍数が変わらなくなります。
 
 
心臓から送りだされる血液が流れている血管を動脈(どうみゃく)と言います。全身から心臓へと向かう血液が流れている血管を静脈(じょうみゃく)と言います。
:(※ 画像が足りません。中学生への説明甩に単純化した動脈と静脈の説明画像が、ありません。学校教科書などを見るか、外部サイトで画像を探して下さい。)