「学習方法/小学校社会」の版間の差分

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== マスメディアと社会科学習 ==
===新聞・ニュースを読むときの注意===
よくある勉強法として、「新聞を読め」とか「ニュース番組を見ろ」という勉強法を掲げる人もいます。しかし、これまでニュースや新聞にあまりふれていないのに、いきなりこれらに手を出してもあまり効果はないでしょう。
 
その理由は新聞もテレビ番組(これらを'''マスメディア'''といいます)も、小学生の勉強用には作られていないからです。それに記事や報道が正確とは限りません。記事が誤報(ごほう)の場合だってあります。ましてや、本当かウソか わからないもの(週刊誌やゴシップ誌・スキャンダル誌とよばれる雑誌)から社会勉強するというのは良いものではありません。
 
また、テレビのニュース番組なども、視聴者(しちょうしゃ)が好んでみるようなものが多くえらばれます(このようによく見られる=売れるものばかりをあつかうことを商業主義といいます)。ですから、ニュースや新聞の利用は小学生にすぐにすすめられる勉強法ではないでしょう。新聞記事の内容の理解や、ニュース番組の理解は日本、国語や歴史・政治経済などについて社会科の学習成果であって、学習手法ではないからです。
 
では、「どうすれば良いのか?」と言うと、とりあえずは中学受験用の時事問題(じじ もんだい)の解説集が市販(しはん)されているので、それを使って学ぶのが良いでしょう。いきなり新聞やニュースを見くらべたり読みくらべたり、あるいは裏づけ(うらづけ)を取るのは、時間的にも金銭(きんせん)的にも大変でしょう。
 
では、新聞やニュースを見ることはまったく役に立たないのでしょうか。いえ、そんなことはありません。
 
マスメディアを利用するときに大切なことは、ただ1つだけの情報をうのみにするのではなく、他の情報などと照らし合わせて、情報が本当に正しいのかどうか、別の見方はできないのかを考えることです。例えば、A新聞では大きくとりあげられていることが、B新聞ではほとんど書かれていないことも多いです。また、ある政策にA新聞は賛成し、B新聞は反対の場合、それぞれの新聞社が自社の意見につごうの悪い情報については新聞では紹介しないで、自社につごうのいい情報だけを新聞記事で取り上げこと場合もあります。ここで、なぜ差が出のを考えてみると、二つの新聞の紙面には文字数の都合もあり、すべての立場の意えては紹介できます。もちろ。新聞には、これはとのように意見のかたよっも難る場合があるので、1つの新聞社の意見か読まなのは、社会科の学習です。すぐにしてはオススメできることではありません。しかし、少しずつでくりかえていけ時間に余裕(よゆう)があれば、れば新聞を読む場合には、ある政策に賛成の新聞効果が出、反対の新聞との2誌(にし)を読みくらべ、両方の意見を調べきますみるのが良いでしょう
ここで、なぜ新聞社ごとに政策に賛成・反対の差が出たのを考えてみると、二つの新聞の立場が見えてきます。もちろん、これはとても難しいことです。すぐには、できません。しかし、少しずつでもくりかえしていけば、きっと効果が出てきます。
 
中学受験、とくに公立の中高一貫校ではこのように与えられた資料を分析して、違いや共通点を説明することが求められます。このようなトレーニングには新聞などのメディアを使うことはとても有効です。
 
 
また、いきなり新聞やニュースを見るのは大変という人もいるでしょう。そんな人は中学受験用の時事問題解説があります。それを使ってもいいでしょう。
*教科書・参考書について
=== インターネットを利用する ===
じつをいうと、新聞やテレビだけが主張が かたよってるのではなく、学校の教科書や市販の参考書でも、書き手の意見には かたより があります。社会科の場合、理科とか算数とはちがって、明確な答えが出せない社会問題も あつかっており、どうしても書き手によって意見のカタヨリが出てしまいす。
 
また、小学校教育は国家が命じて行う事業ですから、どの国の学校教科書でも、その国の政府の立場につごうの良い意見や情報が教科書に書かれます。もっとも、日本の小学生は日本の政府の立場についても学ぶ必要があります。また、政府の政治家も国民からの選挙によって選ばれているわけですから、政府の考えを無視するということは、国民の考えを無視することになってしまいますので、けっして好ましく(このましく)は ありません。
 
なにも教科書や参考書の書き手だって、べつに 悪意(あくい)によって 自分たちの政治信条(せいじ しんじょう)に不都合な情報を隠そう(かくそう)としているのでは無くて、本(ほん)にはページの枚数(まいすう)などに限り(かぎり)があるし、授業時間・学習時間にも限りがあるので、すべての意見は紹介できないのです。
 
さて、日本の社会科の教科書の場合、文部省による教科書検定があるので、あまりにも政府の考えからのズレが大きい場合には、教科書会社が文部省から修正指導を受けますので、あまり小学生の学習の不都合になるようなほどの大きなカタヨリはありません。また、政治家は国民からの選挙で選ばれているわけですから、教科書では、日本国民の考えと大きくちがうようなことは、あつかわれないので、小学生は心配しなくても平気です。
 
ただし参考書で社会科を学ぶ場合、参考書によっては、その本の書き手の意見・考え方が本の内容に強くでている場合も、ありえます。ただし、場合によっては主観的な書き方をしたほうが読者がイメージしやすく学びやすい場合もあるので、いちがいに悪い書きかたとは言えません。
 
ともかく、「社会科の本には、書き手ごとに意見のカタヨリがあるんだ」ということを、頭の片隅(かたすみ)に入れておいてください。
 
 
=== インターネットを利用するときの注意 ===
インターネットは社会科学習でもとても便利な道具です。しかし、その使い方は、マスメディアを利用するとき以上にしんちょうでなければなりません。マスメディアでは、記事をチェックする人が記事を作成する人とは別にいます。しかし、インターネット、とくに誰でも情報を提供できるブログやツィッターでは情報の正しさをたしかめる役の人はいません。ですから、わざとではなくてもまちがった情報を流してしまうことも多いのです。
 
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インターネットの利用法も結局、ふつうのマスメディアの利用法と同じです。ただ1つだけの情報をうのみにするのではなく、他の情報などと照らし合わせて、情報が本当に正しいのかどうか、別の見方はできないのかを考えながら利用していくことが大切です。
 
== 実社会では、大人は教えてくれない ==
学校の社会科見学では、見学先の大人は、質問すれば、その見学先の仕事について、教えてくれるでしょう。
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自主的に見学がしたいのであれば、自分がその仕事について知りたいのだということをしっかり説明した手紙を送り、その上で見学などの許可をもらえたら、見学者の人数を知らせたり、都合のよい日時をたずねたりしなければなりません。そして、見学が終わったら、お礼の手紙を送るなどのことをしなければなりません。このような手続きは小学生だけでは大変かもしれません。そのときには、学校の先生に相談するなどしましょう。
 
また、先生や保護者などの引率(いんそつ)の人がいないと、見学を受け付けてくれない会社もあります。
 
なお、仕事場には、もしも事故をおこすと危険な場所もあります。見学の際には、勝手に設備などに触ったりしないようにしましょう。また立ち入りの許可のない場所には入らないようにしましょう。