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高校受験ガイド 2014年4月29日 (火) 03:01‎ から高校での転校について引用。
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高校生は、5教科をかたよりなく勉強する必要があります。
5教科だけでなく、家庭家とか保健体育の定期試験も試験対策が必要です。一般的に、一科目がとても得意でほかの科目が苦手なバラつきの大きい学生よりも、全科目が満遍なくソコソコ出来る学生の方が、高校での学業はラクです。
 
 
たとえ、どんなに国数英の3教科や国数英理社の5教科が得意な学生でも、保健体育や家庭科の成績が悪いと進級基準に到達せず留年になる場合もあります。
 
 
たとえば高校側の設定する進級基準が「3科目以上の科目で赤点(不合格点)をとった場合は留年とする」という基準の場合、保健体育と家庭科と生物の合計3科目で赤点を取ると、学校が追試をさせてくれない場合は、どんなに数学や英語の成績が高くても機械的に留年に処分される場合が考えられたりと、この基準は意外に厳しい基準です。
 
 
ほかの例では、文科系の学力が高い高校に理系が得意で文系科目が苦手な理系の生徒が進学してしまったり、あるいは逆パターンで理系の学力が強い高校に文系科目が得意で理系が苦手な文系生徒が進学してしまった場合も、苦手科目で赤点を数個ほど取って留年に処分される場合があります。
 
特に、このように多数の文系生徒の中に少数の理系生徒がいるような場合、高校側は多数派の文系生徒に合わせた進級基準を設けるので、少数派の理系生徒にとっては厳しい進級基準の場合があります。多数の理系生徒の中に少数の文系生徒がいる場合も同様です。
 
 
高校生にとっては、定期テスト対策以外の事も色々と勉強をしてみたいと思うかもしれませんが、現実問題として、このような定期試験の結果のみから機械的に判定する進級基準を定める高校が存在する以上は、生徒の側は対策を取らざるをえないのが実情です。
 
 
大学に進学しても、進級基準は同じように、学校での成績のみから機械的に進級/留年を判定し、学校以外での学力は考慮されないので、大学進学後のテスト対策の練習だとでも割りきって、高校でもテスト対策を勉強しましょう。
 
 
* 芸術科目の選択性。
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少数例ですが学校によっては分かれずに文系志望の生徒にも理系科目を教える文理共通の高校の場合もあります。
 
 
なお、英語科目は文系・理系ともに入試で要求されることが一般的なので、「英語が苦手だから理系」という選択は避けましょう。
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2年で文理コースが別れる学校の場合、3年になってから文系から理系に、理系から文系に変えることはできるでしょうが、非常に不利です。特に理系に変える「理転」は、ほぼ無理です。
 
なぜなら、日本の大学の多くは文科系の私立大学なので、もし高校で文系コースを選択した場合、実質的には私立大・文系コースである場合が多く、理系科目の教育は文系コースでは文科省の定める最低基準以外には全く教育されないのが現実だからです。
 
理系コースの場合、3年になってからも新しいことを3年の2学期終わり頃までは授業で習いますが、文系の3年生の授業では復習中心で2年生終わり頃までに習った知識を用いた入試対策や過去問演習などの復習が増えてきます。また、文系では理系の生徒が学ぶ科目である数学IIIは履修することができず(特に進学校の理系では2年の終わりから数学IIIに入ることもある)、授業が行われる理科も1科目のみということが多く(理系では2科目が一般的)、3年にってから理転しようとしてもスタートラインから極めて大きな差ができてしまうのです。よって、文系コースから理系に「理転」すると、全く習ってないことが続出するので、ほぼ浪人が確定です。
 
理系コースの場合、3年になってからも新しいことを3年の2学期終わり頃までは授業で習いますが、文系の3年生の授業では復習中心で2年生終わり頃までに習った知識を用いた入試対策や過去問演習などの復習が増えてきます。なので、文系コースから理系に「理転」すると、全く習ってないことが続出するので、ほぼ浪人が確定です。
 
なお、そもそも大学進学には、別に高校で特定の科目を履修する必要は無いので、文系コースに通ってても理系大を受験することは出来ます。理系コースの出身で文系大を進学することも可能です。
 
ですが、先ほども述べたように、文系コースから理系大に進学するのは、現実的に無理です。なので、文理のどちらかで悩んでいる場合、たとえば理系大に進学したいのだが、文系科目も学習したくて悩んでいる場合には、とりあえず学校のコースは理系コースを選択するのが一般的です。
 
 
* 学科によって教育内容が大きく変わる。
高校では普通科のほかに商業科や工業科など、普通科以外の学科もあります。
 
 
== 学業をどうするか? ==
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受け入れ先として、転校生を受け入れてくれる高校が無いと、転校できません。中学卒業までの義務教育での転校とは、高校は事情がちがうので、注意してください。
 
ため、たとえ転校理由が正当な理由でも、「この高校に転校したい。」というような転校先の細かい指定は普通は出来ません。
 
私立高校などへの転入・編入では、編入試験(へんにゅう しけん)などに合格しないと、編入学が出来ない場合もあります。また編入の定員も、中退者などの欠員を補充するための数名程度と、とても少ないです。私立学校によっては、そもそも編入者を一般からは募集しない場合もあります。年度によっては欠員が無い場合や、たとえ欠員がっても一般からの編入者を募集してない場合もあります。
 
一般の入学試験とは違い、高校の編入試験では、試験で高得点を取ったからとって、必ずしも編入を認めるとは限りません。もし「転校の理由が正当な理由で無い」と受験先の高校側が思えば、編入を認めない場合もありえます。
 
高校の転校の場合、学科の異なる学校への在学中の転校は(たとえば 普通科→工業高校 などは)、法的にはあるかもしれません可能ですが、学業面でかなり負担が大きいです。
 
高校の転校の場合、学科の異なる学校への在学中の転校は(たとえば 普通科→工業高校 などは)、法的にはあるかもしれませんが、学業面で、かなり負担が大きいです。
 
たとえ他の学科への転学科が認められたとしても、単位数の関係で、卒業するのに年月が1年ほど多くかかるハメになります。転校というより、事実上の再入学でしょう。
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職業高校への編入には、在学中の編入のほかにも、普通科高校を卒業してから職業高校に編入するという方法もあります。(ただし地域によって制度が違う場合があるので、地元の教育委員会などに確認してください。)
 
 
=== 職業高校への編入を検討している場合 ===
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工業高校で習う機械工学などの専門教育は、工業大学の入試にすら出ません。農業高校や水産高校の専門科目も同様に、大学入試には出ません。
 
また、専門科目以外の教育は、職業高校ではあまり行いません。工業高校ですら、数学や物理の時間は少ないです。農業高校でも、生物学や化学の時間は少ないです。
 
 
工業高校では、少しは初歩の強度計算や電子工学なども、初歩にかぎり教えますが、しかし工業高校での教育の多くは工具の使い方などの職業訓練です。工業高校は、スパナやドライバーなどの工具の使い方や、はんだごての使い方、はたまた旋盤などの工作機械の使い方、そういった技能を練習する学校です。
 
農業高校では、少しは農学的なことや最近ではバイオテクノロジーの初歩も教えますが、しかし、農業高校での教育の多くは職業訓練です。バイオテクノロジーの初歩なら、普通科の生物の参考書にも紹介されてますので、べつにバイオを教わるために、わざわざ農業高校に進学する必要は無いですありません
 
高卒で就職する場合は、多くの企業は普通科卒よりも職業高校卒を雇いたがるという現実があります。家庭の経済事情で、大学への進学が難しい家庭はこの事に注意してください。
農業高校では、少しは農学的なことや最近ではバイオテクノロジーの初歩も教えますが、しかし、農業高校での教育の多くは職業訓練です。バイオテクノロジーの初歩なら、普通科の生物の参考書にも紹介されてますので、べつにバイオを教わるために、わざわざ農業高校に進学する必要は無いです。
 
 
高卒で就職する場合は、多くの企業は普通科卒よりも職業高校卒を雇いたがるという現実があります。家庭の経済事情で、大学への進学が難しい家庭は、この事に注意してください。
 
また、職業高校は生活指導などが意外と厳しいです。
 
職業高校というと「落ちこぼれの不良が集まる底辺校」という感じのイメージが世間ではありますが(特に工業高校など)、実際は就職指導を含めて生活指導が厳しめに行われるので、あまりにも素行の悪すぎる不良・非行生徒だと中退をせざるを得ない場合もあります。
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「レポート」と言っても、けっして小学生・中学生のレポートのような数枚のレポートを学期に1回・2回ではなく、職業高校の実習レポートでは10数枚〜20枚くらいの枚数のレポート提出を数週間おきぐらいに要求されます。しかもレポートの質が低ければ、書き直しを命じられることもあります。企業に就職した後の報告書の書き方の教育なども含めた教育なので、それだけレポート課題が厳しいのです。
 
 
== 大学入試との兼ね合い ==
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推薦入試やAO入試を行っている大学では部活などの実績が考慮される場合がありますが、基本的に、多くの高校生は一般入試で大学進学することになります。
 
 
以上のように、大学入試では部活や委員会などが考慮されないこともあり、高校生ごろから、受験以外の学校での課外活動をする人は減っていく傾向があります。このため、委員会活動などが、あまり周囲の生徒の興味・関心を集めなくなりる場合があります。
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周囲が大学受験を目指し、委員会活動・生徒会活動などに関心を持たないという空気の中で、一人だけ委員会活動に精を出すというのは、学校のことを大切に思っていて立派なことかもしれませんが、周囲の無関心に負けない強い精神力を要します。なので、委員会活動・生徒会活動などに精を出そうとする人は、この冷酷な現状を覚悟しておいて下さい。
 
 
== 芸術科目は5教科と両立できるか? ==
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これが大学に進学すると、さらに、芸術無関心の傾向が強まります。そもそも大学には、高校と違って芸術教科は必修ではありませんし、一般に芸術の実技などは、多くの大学では、そのような科目は無いです。
 
 
このようなことを、進路で芸術分野を志す人は、覚悟をしておいて下さい。
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高校入試では、内申書制度などで、さんざん芸術の評価を体育の評価などと同様に要求されたのに、高校・大学では全く関心を持たれず、また入試での評価も低いというのは、気の毒かもしれませんが、実情として、このように5教科以外は関心が低いという現状があります。
 
また、一般に、大学で芸術系の学科のある大学は数が少ないです。このため、そこそこ名のしれた美大・音大は、かなりの「狭き門」になります。芸術分野の要求する実技の能力はハードルが高く、例えば美大対策の美術デッサン練習など芸術を高校在学中に熱心に練習すると、5教科の学習時間が大きく減り、成績が悪くなる、というのが一般的です。
 
そのように5教科の成績が下がるというリスクを払って芸術を練習し技能を習得しても、大学入試では美大・音大および教育学部の芸術系を除けば芸術の実技・技能は全く要求されません。
また、一般に、大学で芸術系の学科のある大学は、数が少ないです。このため、そこそこ名のしれた美大・音大は、かなりの「狭き門」になります。芸術分野の要求する実技の能力はハードルが高く、例えば美大対策の美術デッサン練習など芸術を高校在学中に熱心に練習すると、5教科の学習時間が大きく減り、成績が悪くなる、というのが一般的です。
そのように5教科の成績が下がるというリスクを払って芸術を練習し技能を習得しても、大学入試では美大・音大を除けば芸術の実技・技能は全く要求されません。
ですから芸術を志す人は、覚悟をしておいて下さい。
 
 
== 進路をどう保護者と相談するか? ==
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そして、進学するにも、就職するにも、少なくとも未成年のうちは、保護者の許可が必要です。保護者に進路相談をする必要があります。学校でも進路相談をすると思いますので、そのような機会を活用して下さい。
 
 
保護者に希望する進路先を「明確に」伝える必要があります。希望進路が保護者に許可されない場合もありますが、少なくとも希望する進路を伝えないと、希望が伝わらないまま誤解をされつづけます。また保護者が父母の二人いれば、両方の保護者に、高校生本人が直接、希望進路を伝えるべきです。
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もし間接的に希望進路を伝えて、伝言ゲームのように間違って希望進路が伝わった場合、毎日一緒に暮らしてる保護者相手にすらハッキリと直接的に希望を伝えなかったという高校生本人にも、自分一人でも出来る進路説明すら怠ったという失態があるでしょう。
 
 
中学から高校への進学では、多くの中学生は普通科高校にすすむように進路の個人差は小さいので、周囲をマネて中学生が中学卒から普通科高校へと進学していても、進路に大きな問題が起きません。ですが、高校から先の進路は個人差が大きいので、キチンと進路を保護者に説明しないと、のちのち進路のトラブルが起きる原因になります。
 
 
そもそも高校生を子に持つ保護者には、高校生から希望する進路を聞きとる義務は、ありません。
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高校生にも、進路について説明をする能力が必要です。たとえ自分の希望する進路が保護者に通らない場合があるとしても、その場合でも論理的に自分の希望進路を伝え、保護者との妥協点をさぐる能力が高校生には求められるのです。
 
 
== 大学受験で浪人するべきか? ==
評判の良い大学は、浪人をしてでも受験をする浪人生が多いので、評判の良い大学は受験競争が激しいです。日本では、高校の数に比べて大学の数が少ないことなどもあり、大学進学では、浪人する可能性があります。また大学の学部の種類が偏っていることもあり、希望する学部によっては競争倍率が高く、大学受験不合格で浪人をする可能性が高くなります。
 
 
なお、多くの大手企業では、就職採用時に、入社希望者に年齢制限を設けており、志望者の年齢が25才を超えると新卒では大手企業には就職しづらくなります。一般の大学が4年間なので18歳で高校を卒業し大学進学すると、留年せずに大学卒業しても卒業時の年齢は22才になります。2年浪人すると 22+2=24 と24歳以上で卒業することになります。
 
このため、「浪人は多くても2年まで」しかさせない家庭も、あります。
 
 
 
 
== 高卒で就職する場合 ==