「高等学校物理/物理I/波」の版間の差分

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== 波の性質 ==
例えば海の波のようにある物体を媒介にして遠くにエネルギーに伝えて行く現象を'''波'''という。
波を伝える物質を'''媒質'''という。海の波の例では、媒質は海水である。
また、振動が伝わる元となった点を'''波源'''という。
 
媒質や媒質の上にある物体は波と共に進行することは無い。
==波==
波の上にある物体を観察してみる(例えば水面にボールを浮かべて波を起こし、ボールを観察してみる)と、周期的な上下運動をしているはずである。
ここで、ボールが一番高い点にある時刻から次に一番高い点に来るまでの時間''T''[s]を'''周期'''という。また、周期の逆数''f''[/s]を'''振動数'''という。振動数の単位には''Hz(ヘルツ)''を用いる。
 
<math> f=\gamma frac{1}{T}</math>
===いろいろな波===
 
また、波の一番高い点を'''山'''、一番低い点を'''谷'''とよぶ。山から谷の高さの半分を'''振幅'''といい、山と次の山との間隔を'''波長'''という。
例えば、海の波のようにある物体を媒介にして遠くにエネルギーに伝えて行く
波は周期''T''[s]の間に波長''&lambda;''[m]分だけ進むので、速さ''v''[m/s]は次のようになる。
現象を波という。
 
<math>v=\frac{\lambda}{T}=f\lambda</math>
 
====音の 干渉と共鳴= ===
 
=== 反射 ===
 
=== 屈折 ===
 
=== 回折 ===
 
=== ドップラー効果 ===
[[画像:Doppler_effect_diagrammatic.png|right|500px|ドップラー効果の図]]
 
波源や観測者が動くと、振動数が変化する現象が見られる。これを、'''ドップラー効果'''という。
 
以下、波の速さを''V''[m/s]、波の振動数を''f''[Hz]、波源の速さを''v<sub>s</sub>''[m/s]、観測者の速さを''v<sub>o</sub>''[m/s]、観測される振動数を''f' ''[Hz]として考える。
 
まず、静止している観測者に波源が近づく場合を考える。
時刻0[s]には波源も波も0[m]の位置にある。
時刻''T''[s]になると、波は''VT''[m]、波源は''v<sub>s</sub>T''[m]の位置に来る。
ここで、波源から波の到達点までの距離は''VT-v<sub>s</sub>T''[m]である。
この距離を時間''T''[s]で割ると、''V-v<sub>s</sub>''[m/s]になるが、観測者はこの速さを波の速さと観測する。
すると、観測される波長''&lambda;' ''[m]は
<math>\lambda'=\frac{V-v_s}{f}</math>
である。り、
<math>f'=\frac{V}{\lambda'}=\frac{V}{V-v_s}f</math>
見えなくなる。
 
=== いろいろな波= ==
波には、地震波、水波、光、音などがある。
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波は縦波、横波、表面波などに分けられる。
===音と光===
 
=== 音 ===
==== 音のつたわり方 ====
 
音はどの方向にもおおよそ
同じ速さでつたわる。
音の速さは有限であり、
速度は常温付近では気温<math>t</math>[℃]にほぼ比例しており<math>0.6t+331.5</math>で表される。15℃の時はおよそ、340[m/secs]である。
である。
ここで[sec]とは、second = 秒 のことである。
 
====音の干渉と共鳴====
 
==== 音の干渉と共鳴 ====
音を重ね合わせるとそれまでとちがった音がきこえる。
例えば、ある周波数の音と、それと少しだけちがう周波数の
音を重ねて聞くと、音が大きくなったり小さくなったりするように
きこえる。これを"'''うなり"'''と言う。
 
同じ周波数の音を一方と他方から重ね合わせると、
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=== 光 ===
==== 光の伝わり方 ====
光も音と同様、ある一点から光を出すとあらゆる方向に同じ速度ですすむ。
 
も音と同様、ある一から入射した場合、直進する。
実際には音も同じ性質を持っており、音を上手くスリットなどで分離すると直進することが知られている。
光を出すとあらゆる方向に
光の速度は極めて速いが有限であり、その速さは
同じ速度ですすむ。
2.99792458 &times; 10<sup>8</sup> [m/s]
光はある一方から入射した場合、
直進する。
実際には音も同じ性質を持っており、
音を上手くスリットなどで分離すると
直進することが知られている。
光の速度は極めて速いが有限であり、
その速さは、
2.998 <math>\times</math> <math>10^8</math> [m/sec]
である。
光速の測定の 実験はかなり難しく、歴史的には 木星(?)の動きを観測することで最初に得られた。
歴史的には 木星(?)の動きを観測することで最初に得られた。
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%現代的にはレーザーの干渉を使うことで
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==== 光の回折と干渉 ====
光はせまいスリットを通すと、広がって行くように伝搬することがある。これを回折と呼ぶ。
 
光はせまいスリットを通すと、広がって行くように
伝搬することがある。
これを回折と呼ぶ。
 
また、光はスリットを上手く使うことで、強めあったり弱めあったりすることがある。
強めあったり弱めあったりすることがある。
(:ヤングの実験?)
 
 
光は実際には空間の中を伝搬する波動である。波動には振動数があるが、振動数によって光の色が変わることが分る。
波動である。
波動には振動数があるが、
振動数によって
光の色が変わることが分る。
(:プリズムの説明?)
振動数が低いものから光の色は赤から紫へと変わって行く。これ以上に振動数が大きくなると、光は人間の目には見えなくなる。このように振動数が可視領域より高くなった光のことを紫外線と呼ぶ。
振動数が低いものから
光の色は
赤<math>
a</math>紫
と変わって行く。
これ以上に振動数が大きくなると、光は人間の目には
見えなくなる。
このように振動数が可視領域より高くなった光のことを
紫外線と呼ぶ。
 
さらに振動数が高いものをX線、 &gamma;線と呼ぶ。また、赤い光よりもさらに振動数が少ない光も、人間の目では見ることが出来ない。このような光を赤外線と呼ぶ。
さらに振動数が高いものをX線、
<math> \gamma </math>
線と呼ぶ。
また、赤い光よりもさらに振動数が少ない光も、
人間の目では見ることが出来ない。
このような光を赤外線と呼ぶ。
 
=== 波に関する探求活動= ==
 
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