「高等学校国語総合/伊勢物語」の版間の差分

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東下りの大意。
100 行
== 東下り ==
*大意
昔、京に住んでいた男が、いろいろあって、京から出て行く気になったので、東国に移り住もうと旅をした。主人公の男は、べつに京が嫌いなのではなく、京には友人やら恋人などもいて恋しいが、なにか京には居づらい事が男にあったようだ。主人公の男は、旅のため、古くからの友人の一人か二人とともに、旅に出て、東国に下って行った。
 
旅のなか、主人公の男は、いくつかの和歌を詠んだ。和歌の内容は、たいていは、京の都に残してきた妻・恋人を恋いしんだ和歌であるが、ときどき旅の途中で見た目づらしい物を和歌に読み込んだ和歌を作る場合もある。
 
和歌の出来は良かったし、一行の者どもは京や恋人が恋しいので、一行の心にひびいたので、それぞれの和歌を詠んだあとの場面で、旅の一行は感動したり涙したりした。
 
=== 一 ===
*大意
昔、京に住んでいた男が、いろいろあって、京から出て行く気になったので、東国に移り住もうと旅をした。古くからの友人の一人か二人とともに旅に出た。
三河の国の八橋で、かきつばたの花が咲いていたので、折句(おりく、技法の一つ)で「か・き・つ・ば・た」を句頭に読み込んだ和歌を主人公の男が詠んだ。
 
和歌の内容は、都に残してきた妻を恋しく思う和歌である。
 
一行は感動し、涙を流すほどであり、ちょうどそのとき食べていた乾飯が、涙でふやけてしまうほどの素晴らしい出来の和歌だったという。
 
*本文/現代語訳
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=== 二 ===
*大意
駿河の国の宇津で、顔見知りの修行僧に出会ったので、手紙をことづけた。都にいる恋人への手紙である。
 
和歌を合計で二つ作った。
 
一つ目の和歌の内容は、宇津にちなんで、現(うつつ)と夢について、妻が夢ですら会えないことを、さびしんだ歌である。
 
二つ目の和歌は、富士山を見ると、もう五月の下旬だというのに、まだ雪が残ってることに男はおどろき、その富士の雪についての和歌を詠んだ。二つ目の和歌では妻のことなどは詠んでいない。
 
 
*本文/現代語訳
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=== 三 ===
*大意
武蔵・下総の国のあたりにつき、一行は、すみだ川を舟で渡ろうとするとき、見かけない鳥を見たので、渡し主に聞いたところ「都鳥」(みやこどり)だというらしい。
 
男は和歌を詠んだ。
 
:都鳥よ、その名を持っているなら問おう、京に残してきた私の思い人(恋人・妻のこと)は、元気で無事でいるかと。
 
一行は京が恋しいし恋人も恋しいので、一行は涙を流して、一行は皆泣いた。
 
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