「高等学校数学I/2次関数」の版間の差分

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:であるので、<math>y=4x^2</math> のグラフを <math>x</math> 軸方向に <math>-\frac{5}{2}</math>、<math>y</math> 軸方向に -21 移動させたものである。
 
== 二次関数の値の変化 ==
=== 二次関数の最大・最小 ===
[[Image:Qfunction.png|thumb|right|250px|図1 (y=x<sup>2</sup>のグラフ)]]
定義域が実数全体である二次関数<math>y</math> の最大値・最小値を考えてみよう。またそのときの<math>x</math> の値を考えてみよう。
 
もう一度、図1を右に挙げてみた。これは<math>y=x^2</math>のグラフであったが、すべての<math>x</math> で<math>y\geq 0</math> となっていることがわかる。また、<math>y=0</math> となるのは<math>x=0</math> のときのみである。したがって次の定理が成り立つ。
 
;定理
:すべての実数<math>x</math> に対して、<math>x^2\geq 0</math>。等号成立は<math>x=0</math>のときのみ。
 
また、<math>a>0</math> のときの最大値や<math>a<0</math> のときの最小値は存在しない。
しかし、定義域が実数全体ではなく、ある区間であれば二次関数が最大・最小をともに持つ場合がある。次の例題を解きながら考えてみよう。
 
====例題====
 
;例題
:二次関数<math>y=x^2+5x+5</math>の<math>-3\leq x \leq 0</math> の範囲での最大値・最小値を求めよ。
;解
[[画像:高等学校数学I 二次関数y=x^2(plus)5x(plus)5.png|right|frame|図2]]
:<math>y=\left(x+\frac{5}{2}\right)^2-\frac{5}{4}</math>
と標準形にし、グラフを書くと右図のようになる。
 
したがってグラフより答えは最大値は<math>x=0</math> のとき<math>5</math>, 最小値は<math>x=-\frac{5}{2}</math> のとき<math>-\frac{5}{4}</math>。
 
 
;例題
:二次関数<math>y=-\frac{1}{2}x^2+x+\frac{3}{2}</math> の<math>0\leq x < 3</math> の範囲での最大値・最小値を求めよ。
;解
[[画像:高等学校数学I 二次関数の最大最小例題2.png|frame|right|図3]]
上の例題と同様の問題のように思えるが、定義域が<math>0\leq x \leq 3</math> ではなく、<math>0\leq x < 3</math> となっている。とりあえずグラフをかいてみることにする。
:<math>y=-\frac{1}{2}(x-1)^2+2</math>.
 
グラフから、最大値は<math>x=1</math> のとき<math>2</math>, 最小値は存在しない。
 
=== 二次関数のグラフと二次方程式 ===
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</math>
だから、<math>x</math>軸との共有点は1個。
 
 
== 二次関数の値の変化 ==
=== 二次関数の最大・最小 ===
[[Image:Qfunction.png|thumb|right|250px|図1 (y=x<sup>2</sup>のグラフ)]]
定義域が実数全体である二次関数<math>y</math> の最大値・最小値を考えてみよう。またそのときの<math>x</math> の値を考えてみよう。
 
もう一度、図1を右に挙げてみた。これは<math>y=x^2</math>のグラフであったが、すべての<math>x</math> で<math>y\geq 0</math> となっていることがわかる。また、<math>y=0</math> となるのは<math>x=0</math> のときのみである。したがって次の定理が成り立つ。
 
;定理
:すべての実数<math>x</math> に対して、<math>x^2\geq 0</math>。等号成立は<math>x=0</math>のときのみ。
 
また、<math>a>0</math> のときの最大値や<math>a<0</math> のときの最小値は存在しない。
しかし、定義域が実数全体ではなく、ある区間であれば二次関数が最大・最小をともに持つ場合がある。次の例題を解きながら考えてみよう。
 
====例題====
 
;例題
:二次関数<math>y=x^2+5x+5</math>の<math>-3\leq x \leq 0</math> の範囲での最大値・最小値を求めよ。
;解
[[画像:高等学校数学I 二次関数y=x^2(plus)5x(plus)5.png|right|frame|図2]]
:<math>y=\left(x+\frac{5}{2}\right)^2-\frac{5}{4}</math>
と標準形にし、グラフを書くと右図のようになる。
 
したがってグラフより答えは最大値は<math>x=0</math> のとき<math>5</math>, 最小値は<math>x=-\frac{5}{2}</math> のとき<math>-\frac{5}{4}</math>。
 
 
;例題
:二次関数<math>y=-\frac{1}{2}x^2+x+\frac{3}{2}</math> の<math>0\leq x < 3</math> の範囲での最大値・最小値を求めよ。
;解
[[画像:高等学校数学I 二次関数の最大最小例題2.png|frame|right|図3]]
上の例題と同様の問題のように思えるが、定義域が<math>0\leq x \leq 3</math> ではなく、<math>0\leq x < 3</math> となっている。とりあえずグラフをかいてみることにする。
:<math>y=-\frac{1}{2}(x-1)^2+2</math>.
 
グラフから、最大値は<math>x=1</math> のとき<math>2</math>, 最小値は存在しない。
 
=== 二次不等式 ===