「高等学校生物/生物II/タンパク質と生物体の機能」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
高等学校生物 生物I‐細胞とエネルギー 2015年3月29日 (日) 16:55‎ より引用。
高等学校生物 生物I‐細胞とエネルギー 2015年3月29日 (日) 16:55‎ より、光合成について引用。さきほどの引用は呼吸についての引用。
141 行
 
好気呼吸でのATPの収支は、グルコース1分子あたり解糖系で2分子のATP、クエン酸回路で2分子ATP、電子伝達系で最大34分子ATPであり、合計で最大38分子のATPになる。
 
== 光合成の仕組み ==
[[File:光合成のしくみ.svg|thumb|900px|光合成のしくみ<br />(※ くわしくは生物IIで説明する。)]]
 
{{-}}
[[ファイル:Thylakoid.png|thumb|450px|チラコイドは、葉緑体の中にある。]]
葉緑体の内部の構造には、'''チラコイド'''という膜状の構造と、'''ストロマ'''という無色の基質の構造がある。
 
チラコイドにある色素が光エネルギーを吸収する。この吸収のとき、特定の波長の光を吸収している。赤や青の光が葉緑体に吸収される。緑色の光は吸収しない。吸収しなかった波長の光は反射される。植物の緑色は、反射した光の色であり、光合成には使用していない光である。
 
吸収した光エネルギーで、ATPの合成やNADPHの合成を行っている。(「NAD」とは「ニコチン アデニン ジヌクレオチド」のことである。)
 
 
次の(1)~(3)の反応がチラコイドで行われる。 (4)の反応がストロマで行われる。
 
 
(1):  光化学反応<br />
光エネルギの吸収は、色素の'''クロロフィル'''で吸収する。クロロフィルは活性化し、活性クロロフィルになる。クロロフィルの存在する場所は、チラコイドの膜である。
 
この反応には、光が当然に必要である。温度の影響をほとんど受けない。
 
(2):  水の分解とNADPHの生成<br />
1の反応に伴って、'''活性クロロフィル'''から電子が飛び出す。水が分解され、できた水素Hが、さらに水素イオンH<sup>+</sup>と電子e<sup>-</sup> に分解される。あまった酸素O<sub>2</sub>は、以降の反応では利用せず、このため酸素O<sub>2</sub>が排出される。
 
この反応でのHの分解から発生したe<sup>-</sup> は、チラコイドの膜上で伝達され、最終的にHとともにNADP<sup>+</sup>という物質にe<sup>-</sup> は結合し、NADPHが生成する。
 
(3):  ATPの合成<br />
2の反応に伴って、ADPがリン酸化されATPが合成される。
 
(4):  二酸化炭素の固定<br />
ストロマで、(3)の反応で作られたATPのエネルギーも利用して、いくつもの過程を経て、植物が気孔などを使って細胞外から取り入れた二酸化炭素から、有機物(グルコース C<sub>6</sub>H<sub>12</sub>O<sub>6</sub> )を合成する。
 
生成された物質の一部が同じ物質のもどる反応経路になっており、'''カルビン・ベンソン回路'''という。
このカルビン・ベンソン回路の過程で、(3)の反応で作られたATPを用いている。
 
 
このカルビン・ベンソン回路の反応は、温度の影響を受ける。
 
== タンパク質 ==