「高等学校生物/生物I/遺伝情報とDNA」の版間の差分

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タンパク質の合成の仕組みについて、くわしくは、単元『高等学校生物/生物基礎‐遺伝情報とタンパク質の合成』などの章で説明する。
用語に英訳を付記
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*性染色体に異常が起きた場合の例 (参考)
ヒトの場合、通常の性染色体は女のXXおよび男のXYだが、受精後の発生のときなどによる染色体の分離時の異常などにより、その他の組み合わせの性染色体をもつ人間が生まれる場合がある。
人間だけに限らず、ほかの生物でも染色体異常(chromosomal abnomality)は起こりうるが、まずは簡単な例として人間の場合で説明する。また、性染色体に限らず常染色体でも異常は起こりうる。
 
ヒトの場合、場合によっては染色体異常により、性染色体にXXYやXXXやXXXXやXXYYなどの染色体を持つ人間が生まれる場合もある。これらの染色体上の人間は、一般的に、先天的な障害(身体障害・知能障害)など身体の異常や知能の異常を持つ傾向がある。
これら性染色体異常の場合の、男女の性決定は、つぎの通り。
:XXXは女性であるが、知能障害などを持つ場合が多い。YYの人間は生きられず死んでしまう。
:XXY、XXYYは男であるが、精巣の機能不全や乳房肥大などの傾向を持ち、クラインフェルター症候群(Klinefelter syndrome)という。
:XYYは身長が高い男となる。
:Xのみの場合(これを「XO」(エックスオー)とかく)は、女性であり、低身長など発育の不全を持つ。このXOの場合をターナー症候群(Turner syndrome)という。
 
一般的にヒトの場合、どの性染色体異常でもX染色体の数が多ければ、そのぶん女性的な特徴をもつ。同様に、Yが多ければ、そのぶん男性的な特徴を持つ。ヒトの場合、Y染色体を一つでも性染色体に持つと、男になり、男性器および精巣をもつのが一般的である。