「高等学校生物/生物II/生物の進化」の版間の差分

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== 生起源変遷 ==
=== 原始生命地球起源 ===
==== 原始の地球 ====
地球は約46億年前に誕生した。誕生したばかりの地球は、熱いマグマで覆われていたと考えられている。そのころは、まだ生命は存在していなかったと考えられている。
しだいに表面が冷えていき、水蒸気が冷えて雨になって海が形成されていった。
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この説とは別に、隕石に有機物が含まれてる場合があることから、有機物の起源を宇宙に求める説もある。
 
==== 化学進化 ====
*ミラーの実験
[[画像:Miller-Urey experiment JP.png|right|thumb|400px|ミラーの実験装置の概念図]]
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噴き出す熱水にはメタン・硫化水素・アニモニアなども含まれており、これらの物質は有機物の原料になるものが多いので、このような場所で生命の発生が起きた可能性も、生命の発生の説として考えられている。
 
==== 生命誕生の仮説 ====
*コアセルベート説
オパーリン(生物学者)は、タンパク質をふくむ水の液滴、あるいは核酸をふくむ水の液滴などを'''コアセルベート'''とよび、コアセルベートから生命が誕生したと考えた。
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これに対して、今日の生命のようにDNAを遺伝物質とする生命の時代や考えを'''DNAワールド'''という。
 
=== 生物の変遷 ===
==== 最古の生物 ====
最古とされる生物化石が、オーストラリアの約35億年前の地層から、見つかっている。この生物化石の最古の生物は'''、原核生物'''だろうと考えられている。
 
グリーンランドの約38億年前の地層の堆積岩から、生命の痕跡が見られる。これらのことから、約40億年前には、生命が誕生していたと考えられている。
 
==== 光合成生物の出現と大気の変化 ====
[[ファイル:Stromatolites.jpg|right|thumb|250px|こぶのように見える先カンブリア紀のストロマトライトの化石。Siyeh層中にあるものを撮影(米国モンタナ州グレイシャー国立公園)]]
[[ファイル:Stromatolites in Sharkbay.jpg|thumb|250px|ストロマトライト(オーストラリア・シャーク湾)]]
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また、大気中の二酸化炭素が光合成などにより低下していたと考えられる。その結果、二酸化炭素による温室効果が低下し、地球の温度が低下したと考えられる。また、地上では酸素が増大したことにより、オゾンが形成され、地表に降りそそぐ紫外線の量が減るようになり、生物が生息しやすくなったと考えられる。
 
=== 真核生物への進化 ===
*共生説
真核生物の中にあるミトコンドリアは、独自のDNAを持っている。
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葉緑体も独自のDNAを持っている。同様に、原核生物に、葉緑体の祖先の生物が入り込んで、共生していった結果だと考えられている。葉緑体の祖先は、シアノバクテリアに近い生物であることが、DNAの塩基配列の解析によって、分かっている。
 
=== 地質時代 ===
地球上で最古の岩石ができてから現在までを'''地質時代'''(ちしつ じだい)という。
 
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先カンブリア時代の後半である約7億年前、地球が寒冷化して、地球の大半が氷河で覆われた。これを'''全球凍結'''(ぜんきゅう とうけつ、Snowball Earth '''スノーボール・アース''')という。全球凍結によって、多くの生物が絶滅した。一部の生物は絶滅をまぬがれて、生き残った。
 
=== 海中での生物の繁栄 ===
==== 先カンブリア時代 ====
[[ファイル:DickinsoniaCostata.jpg|thumb|エディアカラ生物群、ディッキンソニアの化石]]
最初の多細胞生物が出現した時期は不明だが、おそらく約10億年前の'''先カンブリア時代'''だと考えられている。最古の多細胞生物の化石が、約6.5億年前とされる地層から見つかっている。世界各地で、同時期の地層から、この時代の生物の化石が見つかっている。オーストラリアのエディアカラという地域が、そのような化石の産出地として代表的であるので、この6.5億年前ごろの時代の生物群を'''エディアガラ生物群'''(エディアカラせいぶつぐん)という。エディアカラ生物群のほとんどは、体がやわらかく、殻を持たず、扁平な形をしている。
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そして、約5億4000年前に先カンブリア時代が終わる。
 
==== 古生代 ====
[[画像:ROM-BurgessShale-CompleteAnomalocarisFossil.png|thumb|280px|バージェス頁岩累層で発見されたアノマロカリスの完全化石(カナダのロイヤル・オンタリオ博物館蔵)]]
軟体動物や節足動物、環形動物など、多くの種類の動物が誕生した。このような、カンブリア時代での生物の多様化を「'''カンブリア大爆発'''」という。
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=== 生物の陸上進出 ===
==== 植物の陸上進出 ====
カンブリア時代に光合成をする藻類が繁栄し、酸素が大気中に増大し、それによって'''オゾン'''層が形成された(オゾンの化学式はO<sub>3</sub>)。
 このため、地表にふりそそぐ紫外線が減った。(紫外線は、DNAを傷つける。)
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==== 動物の陸上進出 ====
植物の陸上進出と同じころ、動物も陸上に進出した。植物と動物のどちらが先かは、不明である。
このころの動物は、ムカデやクモや昆虫のような'''節足動物'''であったと考えられる。
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古生代最後のペルム紀から中生代の初めごろに、地球の乾燥化が起き、乾燥に強い生物が繁栄した。中生代には、植物ではイチョウやソテツなどの裸子植物が繁栄した。また、中生代の中ごろから、被子植物が出現した。被子植物は胚珠が子房の中にあり、そのため乾燥に強い。
 
=== 中生代 ===
中生代の動物では、ハ虫類の大型化した'''恐竜'''類が出現して繁栄した。また、三畳紀(さんじょうき、別名:トリアス紀)には'''哺乳類'''(ほにゅうるい)が出現した。
 
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中生代の末期ごろ、恐竜類は絶滅し、アンモナイトも絶滅した。
 
=== 新生代 ===
新生代に入り、哺乳類が繁栄し始め、また哺乳類は多様化していった。
ヒトは哺乳類の一種の霊長類(れいちょうるい、別名:サル類)である。霊長類が出現したのは、新生代に入ってからである。
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新生代の第三期に、ゴリラ、チンパンジー、オランウータン、テナガザル、ボノボなどの'''類人猿'''(るいじんえん)の祖先が出現した。
 
=== 人類の出現 ===
 
== 進化のしくみ ==