「高等学校生物/生物II/生物の進化」の版間の差分

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鳥類の胚でのアミノ酸の分解における進化の証拠
中学校社会 歴史/人類の出現 2014年6月18日 (水) 22:27‎ から引用。高校生物用に書き換え。
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=== 人類の出現 ===
人類はアフリカ大陸で誕生した。人類と類人猿の違いとして、人類は'''直立二足歩行'''(ちょくりつにそくほこう)が可能である。
 
* 猿人(えんじん)、
[[画像:Little world, Aichi prefecture - Main exhibition hall - Diorama - Living of Australopithecines.jpg|thumb|300px|猿人の暮らし、木や石を道具として使用している。(模型、愛知県犬山市・リトルワールド)]]
最初の人類は '''猿人'''(えんじん) である。アフリカで440万年以上前の地層(ちそう)から'''ラミダス猿人'''('''アルディピテクス・ラミダス''')の化石が発見されている。猿人は二本足で立って歩ける直立二足歩行(ちょくりつにそくほこう)が可能だった。
 
二足歩行ができるようになった結果、手で使う道具が発達していき、それにともなって知能も発達していったと考えられている。
 
また、東アフリカの300万年ほど前の地層から'''アウストラロピテクス類''' の足跡化石が見つかっており、直立二足歩行をしていたことが分かっている。アウストラロピテクスの脳容積は500mLであり、現生人類の半分以下である。なお、現生人類の脳容積は約1500mLである。
 
ラミダス猿人やアウストラロピテクス類をまとめて、猿人といい、初期の人類と見なしている。また、これら猿人の化石がアフリカからのみ見つかっていることから、人類はアフリカで誕生したと考えられている。
 
なお、猿人は石を打ち砕いてつくった打製石器(だせいせっき)を使っていた。打製石器は旧石器(きゅうせっき)とも呼ばれる。このような打製石器までしか使っていない時代を旧石器時代(きゅうせっき じだい)という。
 
その後の100万年〜200万年後の時代の間に、人類はアフリカから出て、各地に散らばっていった。
 
* 原人(げんじん)、'''ホモ・エレクトス'''
[[画像:Little world, Aichi prefecture - Main exhibition hall - Diorama - Living of Homo erectus.jpg|thumb|300px|原人の暮らし、火を道具として使い始めた。(模型、愛知県犬山市・リトルワールド)]]
今から200万年ほど前に '''原人'''(げんじん) があらわれた。
中国大陸の中国の北京(ペキン)の近くの周口店(しゅうこうてん)からは、 <big>北京原人</big>(ペキンげんじん、シナントロプス=ペキネンシス) のあとが発見されている。
原人の脳容積は約1000mLであり、猿人と現生人類の中間である。
北京原人は火を使用していたことが分かっている。
 
インドネシアのジャワ島からはジャワ原人のあとが発見されている。
 
ドイツからはハイデルベルグ人が発見されている。
 
原人は、言葉を話せた。
 
石器は、打製石器を使っている。旧石器時代にふくまれる。
 
 
* 旧人(きゅうじん)
[[ファイル:Neandertaler-im-Museum.jpg|right|240px|thumb|ネアンデルタール博物館での展示]]
旧人のうちの一種の '''ネアンデルタール人'''(ホモ・ネアンデルターレンシス) の化石が、ドイツのネアンデルタールから発見されている。ネアンデルタール人は、約3万年前に絶滅した。ネアンデルタール人の脳容積は、現生人類とほぼ同じである。(ネアンデルタール人の脳容積は約1500mL)
 
 
* 新人(しんじん)
私達、現在の人間の直接の祖先である <big>新人</big>(しんじん) が、4万年前には、あらわれていた。
新人を、現生人類(げんせいじんるい)とも言い、また、 '''ホモ=サピエンス'''(Homo sapiens) とも言う。ホモ・サピエンスの最古の化石がアフリカのエチオピアで見つかっていることから、現生人類はアフリカで誕生したと考えられている。また、ミトコンドリアのDNAの解析も、アフリカで現生人類が誕生したことと一致している。
 
人類は約10万年前にアフリカ大陸を出て、世界中に散らばった。
 
== 進化のしくみ ==
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クジラの後ろ足も、痕跡器官である。ヒトの痕跡器官は、尾骨のほかにも、盲腸(虫垂)、耳を動かす筋肉、結膜半月ひだ(瞬膜の痕跡)、犬歯、などがある。
 
=== 発生における証拠 ===
[[画像:Baer embryos.png|thumb|250px|エルンスト・ヘッケル ([[:en:Ernst Heinrich Philipp August Haeckel|Ernst Haeckel]]) によるセキツイ動物の胚の比較。なお、図の初期胚には形態的な類似性が見られるが、今日ではマチガイだといわれている。左の4つは魚類、両生類、爬虫類、鳥類。右半分はホ乳類。右端がヒト。]]