「古典力学/イントロダクション」の版間の差分

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=== 平面上の運動と加速度 ===
物体の運動が平面上に限られる場合、物体の運動方向には上下と左右の 2 つの自由度が与えられます。これに対応して時刻 <math>t</math> における物体の位置 <math>\boldsymbol{x}(t)</math> はデカルト座標系の 2 つの軸上の位置 <math>x_1(t), x_2(t)</math> を用いて
:<math>\boldsymbol{x}(t) = \begin{pmatrix}x_1(t) \\ x_2(t)\end{pmatrix}</math>
と表すことができます。<math>x_1(t)</math> および <math>x_2(t)</math> をそれぞれ <math>\boldsymbol{x}</math> の成分 (component) といいます。平面上の物体の位置 <math>\boldsymbol{x}(t)</math> について、座標系を平行移動させ平面上のある点 <math>\boldsymbol{X}</math> を原点としたものを新たに <math>\boldsymbol{x}'(t)</math> と表せば<ref>ここで <math>\boldsymbol{x}'(t)</math> のプライムは <math>\boldsymbol{x}(t)</math> の微分を意味していません。</ref>、
:<math>\boldsymbol{x}'(t) = \boldsymbol{x}(t) - \boldsymbol{X}</math>
と書くことができます。右辺は古い座標系における量で左辺が新しい座標系を表します。明らかに <math>\boldsymbol{x}(t) = \boldsymbol{X}</math> のとき <math>\boldsymbol{x}'(t) = \boldsymbol{0}</math> となり、古い座標系における点 <math>\boldsymbol{X}</math> が新たな座標系の原点となっていることが分かります。また、上記の関係を各成分ごとに分けて表せば以下のようになります。
:<math>
\begin{pmatrix}x_1'(t) \\ x_2'(t) \end{pmatrix}
= \begin{pmatrix}x_1(t) \\ x_2(t) \end{pmatrix}
- \begin{pmatrix}X_1 \\ X_2 \end{pmatrix}
= \begin{pmatrix}x_1(t) - X_1 \\ x_2(t) - X_2 \end{pmatrix} .
</math>
 
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