「高等学校国語総合/漢文/登鸛鵲楼」の版間の差分

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2015年7月31日 (金) 22:19時点における版

事前の解説

書き下し文

鸛鵲楼(かんじゃくろう)に登る(のぼる)

王 之渙 (おう しかん)


白日(はくじつ) 山(やま)に依りて(よりて)尽き(つき)
黄河(こうが) 海(うみ)に入りて(いりて)流る(ながる)
千里(せんり)の目(め)を 窮めん(きわめん)と欲し(ほっし)
更に(さらに)登る(のぼる) 一層(いっそう)の桜(ろう)

形式

五言絶句

現代語訳

照り輝く太陽は、山に寄り添って沈んでいく
黄河は、海に向かって流れていく。
(はるか)千里の彼方(かなた)の眺望を、見たいと思い、
さらにもう一階、上へと登った。

対比

  • 対句(ついく)

起句 ⇔ 承句
白日 ⇔ 黄河
流  ⇔ 入
山  ⇔ 海
尽  ⇔ 流

転句と結句 千里目 ⇔ 一層桜

「千」と「一」との対比。

「流」(りゅう)と「桜」(ろう)

原文

登鸛鵲楼

白日依山尽
黄河入海流
欲窮千里目
更上一層桜

句法など

  • 欲窮千里目

「欲」で願望を表す。

語彙

白日(はくじつ) - 輝く太陽。照り輝く太陽。単に「太陽」と訳す場合もある。

語釈

鸛鵲楼(かんじゃくろう) - 当時、あった建物。今でいう山西省(さんせいしょう)永済(えいぜい)市にあった。
王 之渙 (おう しかん) - 唐代の詩人の一人。
千里目(せんりノめ) - 千里の彼方まで見渡す眺め(ながめ)。