「高校化学 天然高分子化合物」の版間の差分

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なお、アセテート繊維は化学式が変わっているので再生繊維でない。アセテート繊維は化学式が元のセルロースから変わっている繊維で、また人工物だけから得られた合成繊維でもないので、アセテート繊維などは半合成繊維という。
 
== タンパク質とアミノ酸 ==
=== アミノ酸 ===
*==== アミノ酸の反応 ====
[[File:Amino acid strucuture for highscool education.svg|thumb|300px|アミノ酸の一般的な構造。図中のRは、アミノ酸の種類によって、ことなる。]]
[[Image:Amino Acid Zwitterion Structural Formulae V.1.svg|thumb||280px|アミノ酸の2つの異性体。右側が双性イオン。]]
分子中にアミノ基( -NH<sub>2</sub> )とカルボキシル基( -COOH )をもつ化合物を'''アミノ酸'''(アミノさん、amino acid)という。アミノ酸のうち、同一の炭素C原子に、-NH<sub>2</sub>と-COOHが結合しているアミノ酸を'''αアミノ酸'''という。
 
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*==== 光学異性体 ====
[[File:アラニンの光学異性体.svg|thumb|400px|アラニンの光学異性体]]
:(※ ここに光学異性体の説明図を追加してください)
グリシン以外のすべてのアミノ酸には'''光学異性体'''(こうがくいせいたい、optical isomer)が存在する('''鏡像異性体''' enantiomer ともいう)。
天然のアミノ酸のほとんどは、L型の配置である。D型の配置のアミノ酸は、天然にはほとんどない。
 
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* 双性イオン (そうせいイオン)
==== アミノ酸の反応 ====
[[File:アミノ酸のアミド化とエステル化.svg|thumb|800px|center|アミノ酸のアミド化とエステル化]]
アミノ酸は分子内にカルボキシル基-COOH が存在するため、無水酢酸(CH<sub>3</sub>OH など)と反応しエステル化をしてエステルをつくる。また、アミノ酸は分子内にアミノ基-NH<sub>3</sub>が存在するためアルコール( (CH<sub>3</sub>CO)<sub>2</sub>O )と反応させるとアセチル化してアミドをつくる。
 
==== 双性イオン ====
アミノ酸のアミノ基( -NH<sub>3</sub> )は塩基性を示し、いっぽうカルボキシル基( -COOH )は酸性を示すので、アミノ酸は両性化合物である。結晶中のアミノ酸分子中では、分子内で( -COOH )が水素Hを( -NH<sub>2</sub> )に渡して、アミノ酸内にイオンの( -COO<sup>-</sup> )と( -NH<sub>3</sub><sup>+</sup> )を生じる。その結果、アミノ酸の構造は、
 
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このようにイオンがあるため、アミノ酸は水に溶けやすい。また、双性イオンの陽イオンと陰イオンどうしがクーロン力で引き合うためイオン結晶に近い結晶構造を取り、また、ほかの有機化合物と比べると比較的に融点や沸点が高い。
 
*==== 等電点(とうでんてん) ====
水溶液中では、アミノ酸は、平衡関係が変わり、水溶液のpHに応じて以下に示すような三種の状態をとる。
 
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水溶液が中性付近では、ふつうは双対イオン状態のアミノ酸が最も多く、陰イオン状態のアミノ酸や陽イオン状態のアミノ酸は少ししか存在しない。
 
*==== ニンヒドリン反応 ====
[[File:Ninhydrin.svg|thumb|ニンヒドリン分子]]
アミノ酸水溶液に薄いニンヒドリン水溶液を加えて温めると、アミノ基 -NH<sub>2</sub> と反応して、色が青紫~赤紫になる。この反応を'''ニンヒドリン反応'''(ninhydrun reaction)といい、アミノ酸の検出などの目的に用いられる。この反応は、アミノ酸の検出やタンパク質の検出に利用される。なお。タンパク質も、構造の端部などにアミノ酸をふくむため、少しながらニンヒドリン反応をするので、色が青紫〜赤紫になる(※ タンパク質のニンヒドリン反応も、高校の範囲内。啓林館や第一学習社の検定教科書に、タンパク質のニンヒドリン反応の記述あり)。
 
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* アミノ酸の反応
アミノ酸は分子内にカルボキシル基-COOH が存在するため、無水酢酸(CH<sub>3</sub>OH など)と反応しエステル化をしてエステルをつくる。また、アミノ酸は分子内にアミノ基-NH<sub>3</sub>が存在するためアルコール( (CH<sub>3</sub>CO)<sub>2</sub>O )と反応させるとアセチル化してアミドをつくる。
 
 
 
==== アミノ酸の例 ====
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* 必須アミノ酸
フェニルアラニンやリシン、メチオニンは必須アミノ酸の例である。
必須アミノ酸は、ヒトの体内で合成されないバリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リシンの8種類に、合成されにくいヒスチジンを加えた9種類である。幼児では、さらにアルギニンを加える場合もある。
 
* グルタミン酸
グルタミン酸は、昆布のうま味の成分である。グルタミン酸には光学異性体があり、L型のグルタミン酸のみが うま味 を示す。D型は示さない。
 
=== タンパク質 ===