「高校化学 セラミックス」の版間の差分

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セラミックスには多くの種類があるが、おもに、陶磁器などの焼き物、ガラス、コンクリートなどが、セラミックスである。
 
== 共通する性質 ==
セラミックスには下記のように多くの種類があるが、ほとんどのセラミックス材料に共通する性質として、
 
:・ 成形後は、力をくわえても、変形しずらい。高校理科の段階では、「変形しない」と覚えても大丈夫だろう。教科書などにある、セラミックスは「硬い」とは、この変形しない性質である。けっして「丈夫」「強い」という事ではなく、衝撃などには弱い場合もあるので、けっして混同しないように。また、延性・展性などは、無い。
:・ 普通のセラミックスは、電気を通さない。金属とは違い、セラミックスには、そもそも自由電子が無い。セラミックスには、電気の絶縁性がある。導電性が無い、とも癒える。
:・ 融点が高い。また、耐熱性が大きい。しかし、急激な温度変化に対しては、弱い。
:・ さびない。
 
なお、セラミックスの形を決める成形は、焼き物などは、焼き固める前に、形を作っておく。
 
材料によっては、例外もある。
また、後述する「ニューセラミックス」「ファインセラミックス」では、セラミックに他の材料などを混ぜるなどをして、特性を改良ているため、上記の特性の例外となる場合もある。
 
 
なお、「硬い」という長所は、加工のさいには「展性が無い」ので加工が難しいという短所でもある。
 
このように、長所が、場合によっては短所ともなる。このような長所と短所の組み合わせは、なにもセラミックスだけに限らず、そもそも、すべての性質を両立する材料というのは原理的にありえない。
 
よって、材料の利用者は、目的に応じて、適切な材料を使いわける事が必要となる。
 
 
== セメント ==
建築用のセメント(cement)は、原料に、石灰石やセッコウなどを含んでいる。'''ポ製造のとき、石灰石が高熱で処理され、酸化カトランドセメント'''シウム CaO になる。
セメントは、水をくわえると、発熱しながら、やがて硬化する。
 
また、'''コンクリート'''(concrete)は、セメントに、砂利、砂、水をくわえて、固めた物である。
 
セメントおよびコンクリートの、水により固まる反応の化学式については、多くの反応が関わっており、複雑なので省略する(高校化学の検定教科書でも、説明を省略している)。
 
セメントおよびコンクリートには、カルシウム Ca が含まれている。
 
 
コンクリートは圧縮の力には強いが、引っ張りの力には弱いので、引っ張りにつよい鉄筋を入れた鉄筋コンクリートとして用いる。
 
コンクリートは、材料中の水酸化カルシウム Ca(OH)<sub>2</sub> により、塩基性を示す。また、この塩基性により、内部の鉄筋が酸から保護される。空気中の酸性物質などにより、コンクリートはしだいに中性に中和されていき、そのため強度がしだいに低下していく。また、鉄筋を保護していたコンクリートが劣化すると、内部の鉄筋も酸に腐食されやすくなっていく。
 
 
 
== ガラス ==
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また、ほぼ二酸化ケイ素だけで出来ている高純度のガラスを、'''石英ガラス'''といい、光学機器や耐熱ガラスなどに利用されている。また、石英ガラスは
 
== 陶磁器 ==
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== アルミナ ==
Al2O3は硬くて丈夫なので、さまざまな材料に用いられる。
 
また、絶縁性も高く、そのため集積回路などの絶縁材にも用いられる。(参考文献、『セラミック材料』、工業高校教科書、文部科学省)
 
また、医療用の人工骨などにアルミナ材料の人工骨を用いてても、拒否反応などを起こさず、生体適合性が良い。なお、自然には人体にアルミナは接着しないので、ボルトなどで人工的に人工骨を既存の骨に固定する必要がる。
 
== シリコン ==
ケイ素 Si は、シリコンともいい、半導体の材料として、かなり高純度のシリコン(Si)に、導電性を適度に高めるための添加物を加えたものが用いられている。
 
:なお、シリコンではない別材料だが、酸化亜鉛 ZnO や酸化スズ SnO2 などでは、結晶中に自然に生じた欠陥が、まるでシリコン半導体でいう添加物と似た役割を生じて、その欠陥が酸化亜鉛や酸化スズなどの導電性に影響を与える。酸化亜鉛は、空気中の酸素濃度により導電性が変わり、酸素センサとして用いる。
 
なお、半導体は一般に、温度が高くなると、導電率が高くなる。このため、パソコンなどは温度が高くなると、誤動作をしてしまう。
温度が高くなると、導電率が高くなり、導電率が高くなると電流によりジュール熱が発生するので、、ますます温度が高くなり、そのため、ますます電流が流れてジュール熱が発生してしまう。
 
 
== ニューセラミックス ==
* 酸化ジルコニウム
(未記述)
 
* 酸化チタン
:(※ 検定教科書によっては、金属材料として紹介する教科書出版社もある。)
酸化チタン TiO2TiO<sub>2</sub> は、光が当たると、有機物を分解する。酸化チタンそのものは残り続けるので、触媒的に働くことから、このような光のあたった酸化チタンによる分解作用が、'''光触媒'''(ひかりしょくばい)と呼ばれる。
 
* 圧電素子性セラミックス
圧力をくわえると、電圧が発生する。これを利用して、圧力センサーなどに用いる。
 
* セラミック製コンデンサー
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* 生体セラミックス
ハイドロキシ アパタイトは、骨の主成分でもある。そのため、ハイドロキシアパタイトでつくった人工骨は、もともとの骨に接着しやすく、拒否反応なども起こりにくいので、医療用の人工骨などに利用される。なお、拒否反応などが無くて、生体に接着しやすい性質を、生体親和性(せいたい しんわせい)という(検定教科書の範囲、実教出版の教科書など)
つまりハイドロキシアパタイトは、生体親和性が高い。
 
* 炭化チタンTiC、炭化ホウ素B<sub>4</sub>C
炭化物のセラミックスの中には、硬度がかなり高く、また適度に靭性もあり、丈夫なものがある。このため、炭化チタン TiC などは切削工具などに用いられる。