「高校化学 金属と合金」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
銅について加筆
水素吸蔵合金などについて記述
314 行
 
ここで取り上げた例の他にも、かなり多くの合金がある。
 
== その他の合金 ==
=== 水素吸蔵合金 ===
ランタン-ニッケル合金やチタン-鉄合金などは、常温で合金結晶間に水素を吸蔵する性質をもち、加熱などによって水素を掃き出す性質の合金が知られている。
自己の体積の1000倍以上もの水素を吸蔵できる合金もある。
 
ランタン-ニッケル合金を母材にした、ニッケル水素電池が実用化されており、ハイブリッド自動車で実用化している。今後の水素自動車や燃料電池自動車などの燃料タンクとしても期待され、開発が進められている。
 
=== 形状記憶合金 ===
チタンとニッケルの合金では、高温で成形したときの形状の記憶を保ち、常温で変形させても、加熱することで元の形に戻るものがある。
このような合金を形状記憶合金(けいじょうきおく ごうきん、shape memory alloy)という。
 
眼鏡フレームなどに利用されている。
 
=== アモルファス合金 ===
高温状態で柔くなった金属を急冷すると、原子が通常の結晶構造での位置に配置される前に、冷却によって金属全体が固化してしまい、通常の位置に原子が配置されない。
 
そのため、急冷した金属・合金のいくつかは結晶構造をもたず、通常の金属とは違った特性をもつ。
 
このように、結晶をもたない金属を、アモルファス金属(amorphous metal)といい、そのような、結晶をもたない合金をアモルファス合金という。
 
短所として、高温での加工をしようとすると結晶化してしまうので、原理的に高温での加工ができないという、短所がある。
 
 
 
== いろいろな金属 ==
=== タングステン ===
タングステン W は融点がきわめて高く(融点3400℃)、耐熱性が大きいので、電球のフィラメントなどに用いられる。
金属では、タングステンが、もっとも融点が高い。
 
また、炭化タングステン WC は、かなり硬い。
 
=== 白金 ===
白金 Pt は、銀白色の固体で、化学的な安定性が高い。
 
かつて、メートル原器の材質として用いられていた。
 
触媒としても、用いられている。
 
[[Category:高等学校化学]]