原価計算基準 第二章 実際原価の計算 第四節 原価の製品別計算

三三 間接費の配賦

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(一) 個別原価計算における間接費は、原則として部門間接費として各指図書に配賦する。

(二) 間接費は、原則として予定配賦率をもって各指図書に配賦する。

(三) 部門間接費の予定配賦率は、一定期間における各部門の間接費予定額又は各部門の固定間接費予定額および変動間接費予定額を、それぞれ同期間における当該部門の予定配賦基準をもって除して算定する。

(四) 一定期間における各部門の間接費予定額又は各部門の固定間接費予定額および変動間接費予定額は、次のように計算する。

  1. まず、間接費を固定費および変動費に分類して、過去におけるそれぞれの原価要素の実績をは握する。この場合、間接費を固定費と変動費とに分類するためには、間接費要素に関する各費目を調査し、費目によって固定費又は変動費のいずれかに分類する。準固定費又は準変動費は、実際値の変化の調査に基づき、これを固定費又は変動費とみなして、そのいずれかに帰属させるか、もしくはその固定費部分および変動費率を測定し、これを固定費と変動費とに分解する。
  2. 次に、将来における物価の変動予想を考慮して、これに修正を加える。
  3. さらに固定費は、設備計画その他固定費に影響する計画の変更等を考慮し、変動費は製造条件の変更等変動費に影響する条件の変化を考慮して、これを修正する。
  4. 変動費は、予定操業度に応ずるように、これを算定する。

(五) 予定配賦率の計算の基礎となる予定操業度は、原則として、一年又は一会計期間において予期される操業度であり、それは、技術的に達成可能な最大操業度ではなく、この期間における生産ならびに販売事情を考慮して定めた操業度である。

 操業度は、原則として直接作業時間、機械運転時間、生産数量等間接費の発生と関連ある適当な物量基準によって、これを表示する。

 操業度は、原則としてこれを各部門に区分して測定表示する。

(六) 部門間接費の各指図書への配賦額は、各製造部門又はこれを細分した各小工程又は各作業単位別に、次のいずれかによって計算する。

  1. 間接費予定配賦率に、各指図書に関する実際の配賦基準を乗じて計算する。
  2. 固定間接費予定配賦率および変動間接費予定配賦率に、それぞれ各指図書に関する実際の配賦基準を乗じて計算する。

(七) 一部の補助部門費を製造部門に配賦しないで、直接に指図書に配賦する場合には、そのおのおのにつき適当な基準を定めてこれを配賦する。

解説

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