本項は、青山学院大学の入学試験対策に関する事項です。

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青山学院大学(青学)は、東京都渋谷区にある私立大学です。青学の入試の特徴としては、英語の難易度が全学部(特に法学部)を通して高いことであります。一方で、他の教科は割と難易度は低めなので青学を第一志望にするなら他の科目で充分に得点するのがコツでしょう。近年の文高理低の影響もあってか、倍率は増加傾向にあります。

全学部日程

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青学には、全ての学部で共通の問題によって試験が行われる全学部日程が存在します。合格難易度は個別学部日程よりも高いですが、自信のある受験生には積極的に挑戦してほしいものです。

個別学部日程

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英語

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「英語の青学」と言われるように、文系学部の英語の難易度は高いです。法学部受験生は、英語以外の科目で高得点を狙うようにしましょう。

  • 法学部

法学部の英語の難易度は「英語の青山」と呼ばれる青学の中でも一番難しいです。青学各学部の中でも総合的に得点を伸ばすことは難しい科目でしょう。毎年合格者平均点、最低合格点ともに他学部より低いのは、このためです。試験時間は90分であり、2008年以降大問は5つです。特に大問1の超長文読解と5の自由英作文には注意するようにしましょう。

大問1は長文読解であり、青学の他学部の問題と比べるとかなり膨大な分量をこなさなければなりません。1000ワードを超える非常に長い英文読解を課されます。いわゆる超長文が出題されますので時間配分には十分注意が必要です。専門用語はおろかマニアックな学術用語など、見慣れない単語にも脚注は一切つくことがなく出題されるため、単語対策と合わせて文脈を捉える力をつけておくことは必須だといえます。年度によってはJapan Timesの原文がそのまま出題されたり、そうでなくとも長文のテーマは非常にタイムリーであり、まるで英字新聞を読まされているような感覚にとらわれることがほとんどなので単語、長文対策ともに十分な対策をしておくことが望ましいです。下線部和訳、空所補充、内容一致、表題選択を基本に年度によって文法要素が加わることもあります。基本的に内容が聞かれる設問がほとんどですので、しっかり精読する必要があります。

大問2も内容一致を中心とした長文読解です。大問1ほど文章も長くはなく、内容一致や語句説明ばかりのマーク問題ですが、単語のレベルは相変わらず高いため注意が必要です。

大問3は会話文が出題され、空所補充を要求されます。大問1や5に比べると解きやすいので、十分に得点しておきたいものです。

大問4は文法問題です。大問1や5に比べると比較的平易なものが多いので、大問3同様十分に得点しておきたいものです。

大問5は自由英作文が課されます。形式としては例年課題文を読み設問に沿って100ワード程度の英作を要求され、大学入試の問題としてはかなり本格的なエッセイ能力が問われます。課題文の長さはいわゆる標準的な長文読解問題の文章より長く、内容も決して平易なわけでは無いので読むだけでかなりの時間をとられてしまいます。さらに100ワード前後という縛りも受験生にとってはかなりきついものであります。そのため例年、大問5に辿りついたもののエッセイを書くに至らず時間切れになる、時には大問5にすら到達出来ない受験生が多いようです。

総評としては、とにかく時間との勝負であるといえます。英文の量は単純に多いだけではなく難易度もかなり高いものですので、テンポよく90分でさばくにはかなりの英語力が必要です。 大問4までですらも90分でこなすには慣れていなければギリギリな印象を受けるにもかかわらず、さらに大問の中で一番時間を取るであろう大問5が待ちかまえているため、とにかく大問1をどれだけ適切かつ素早く処理できるかが鍵になります。大問5にしっかり時間を残しておきましょう。 今年度の10年度入試においても例年同様に単語に脚注は一切つかず、設問や指示も基本的に全て英語、長文の分量も超長文の領域と相変わらず相当な難易度の出題が続いているので、11年度入試もしっかり英語の対策を練っておく必要があります。

  • 法学部以外の学部

法学部同様、長文読解問題、文法・語法問題、空欄補充問題と幅広い形式の問題が出題されます。難易度は大学入試としては高い部類に入ります。問題量が多いことが共通しているので、速読を意識しなければなりません。速読が出来るようになるには、語彙力、構文解釈力が欠かせませんので、普段から単語の学習に励むようにしましょう。また、熟語に関する問題も多くの学部で出題されるため、熟語集もハイレベル受験生向けの物を1冊仕上げる必要があります。(例:stick one's nose into:話に割り込む make the head or tail of:理解する hit the nail on the head:図星をつく) ※国際政治経済学部、文学部では50~60words前後の標準レベルの自由英作文が出題されるため、十分に対策しておきましょう。 ※英米文学部A方式の場合,リスニングが「英語」に含まれています。長めのモノローグを聞き解答する形式です。

国語

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英語が非常に難しい分、国語はどの学部でも比較的標準的なものが出題されます。センター試験の国語と比較しても同じような難易度か、簡単な問題が出題されます。また、漢字の書き取り問題は非常に少なく1、2問程度しか出ませんが、あなどらずにしっかりとっていきましょう(一般的に漢字の問題は8割から全問正解を目指すのが基本です)。当然、合格最低点が高くなりますので、合格を狙うならば国語は8割は欲しいものです。法学部A方式では、古典が出題されない年がありました。(その分評論の字数が若干増えていました)

リスニング試験

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文学部英米文学科B方式・法学部A方式・国際政治経済学部B方式で選択可能です。あくまで選択科目なのでリスニングが苦手な受験生は選ぶ必要はありません。青学のリスニング試験はセンター試験のリスニング問題とは訳がちがうといっていいほど難易度が高いです。ある程度の対策をしておくべきでしょう。

  • 文学部英米文学科B方式・法学部A方式

法学部のリスニングは非常に独特であり、一般的な対策が難しいです。TOEICやTOEFL、英検準一級の対策が適当であるとされますが、語句、スピード、長さのすべてにおいてそれ以上の難易度で出題されているのが現状です。特に会話の長さにおいては10分近く立て続けに会話が続くこともあり注意が必要です。形式的な対策では全く歯が立たない場合が多いので、とにかく日常的に耳を自然な英語に慣らしておくことが一番効果的な対策であると言えるでしょう。映画やテレビ番組、音楽、ニュースなど多彩な素材から英語を聞く習慣をつけておくことがとても大事です。

  • 国際政治経済学部B方式

問1、2はセンターレベル(英検二級レベル)です。問題なのは、問3以降であり、こちらは英検準一級レベルに相当します。リスニング対策には、音読も効果的であり、CDなどでシャドウイングをしてほしいものです。音読のメリットは、英文を直読直解(文の頭から、返らず理解すること)ができるようになることです。これは、聞く英語が決して巻き戻せないこと(CDなどで意図的にするのは別にして)からも納得がいくと思われます。結果、よりクリアに英文を聞けるようになります。リスニング対策としては、ディクテーション(聞いて書き取ること)も効果的ですが、こちらは一回に所有する時間が長いため、シャドウイングをメインにしつつ、平行して行うとよいでしょう。

数学

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基礎レベルです。出題範囲は数学ⅠA・ⅡB(数列・ベクトル)となり、図形と方程式、平面図形、ベクトル、三角関数、微・積分法、指数・対数関数から出題されました。例年、教科書の節末・章末問題程度の平易な問題が大半であるため、数学が得意な受験生は満点を狙っていきましょう。

地歴公民

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世界史
問題レベルは標準ですので、しっかりとした学習を進めていれば高得点が期待できる問題です。地域別で見ると青山学院大学という大学の性質上、西洋史に重きがあるように思われますが、中国史やラテンアメリカやアメリカ合衆国、東南アジア、中東史からの出題もあるため結局はどこということなく、全ての地域を満遍なくやるということが必要です。時代も古代から現代まで特に偏って学習するのではなく幅広く学習する必要があります。文化史も内容まで熟知していないと解けないような問題も稀に見られるので対策を立てておきたいのですが、経営学部という学部の性質上、経済関係の事項(例:プラザ合意、アジア太平洋経済協力会議など)は特に力を入れておくべきでしょう。

日本史
標準レベルの問題が大問3題で概ね特定の時代が区分されています。マーク式の問題と記述式の問題があり、出題方法はオーソドックスで癖のない出題方法が多いようです。出題方式で難易度や形式があまり変わらない同大学の社会学系の学部で対策すると効果的でしょう。古代から近代よりも近現代から現代(戦後)の出題の方が記述が多いのも社会学系の特徴なので、赤本の問題演習はもちろん日頃の学習から意識するべきでしょう。なお、2010年経営学部では1970年代の10年スパンでかなり細かい知識まで問われたこともありますので、戦後政治は差をつける意味で怠ることはできません。

政治経済
マーク式と記述式の複合問題であり、法学部A方式と国際政経A方式ではやや発展的〜発展的な内容が、その他の学部では基本的な問題が出題されます。日本史や世界史に比べて問題数が多いため、時間的制約もあります。2016年法学部では軍縮に関するかなり細かい知識が問われたため、多くの受験生が苦しんだと思われます。国際政経学部では例年一問一答式の大問が一題出題されるので基本的知識の取りこぼしは避けたいようにしておきたいものです。政治経済のみに固執した学習では解けない、世界史的,日本史的な問題も学部によっては出題されるので社会科学全般にわたる広い知識が求められます。法学部では英語が難しい分、政治経済では8割以上の得点を狙いたいものです。

センター試験利用入試

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センター試験の成績のみによって合否が決まる試験です。3科目型と4科目型の2種類があります(法学部では3科目型しかないなどの例外もあるため、自分の志望学部ごとに調べること)。国際政治経済学部と法学部、英米文学部では、4科目型で85%、3科目型で90%程度の得点が必要です。その他の学部学科でも4科目型で80%、3科目型で85%程度が求められるため難易度は高いといえるでしょう。2017年に新設された地球社会共生学部は倍率が非常に高くなりました。

外部サイト

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