限定用法と叙述用法

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This is a clean room. 「これはきれいな部屋だ」

のように名詞を修飾する用法を限定用法という。

限定用法の形容詞の多くはふつうは名詞の前から修飾するが、名詞の後ろから修飾する場合でも限定用法に含める(青チャート)。


This room is clean. 「この部屋はきれいだ」

のように、一語でbe動詞を受けるのを叙述用法という。

SVC文型のCや、SVOC文型のCになる形容詞が叙述用法である(青チャート、ブレイクスル-)。


形容詞によっては、限定用法しかないもの、叙述用法しかないもの、がある。

限定用法しかないもの。

an elder sister 「姉」


the former mayor 「前市長」※ 青チャート、ジーニアス和英(辞書)、

the latter half 「後半部」※ 青チャート

なお、ジーニアス和英いわく the first half 「前半部」

なお、elder, former,latter, は形の上では比較級(語尾が-er)である。しかし、ある形容表現の形が比較級だからといって必ずしも限定用法しかないとは限らないので、結局は上述の単語 elder, former,latter, が限定用法しかないことを暗記するしかない。


a wooden house 「木造家屋」

なお、-en で終わる形容詞は限定用法が多い(インスパ)。

a drunken man 「酔っ払い」

※叙述用法の「酒に酔った」はdrunk という別単語(インスパ)


golden 「貴重な」※エバグリには「貴重な」しか紹介されてないが、辞書ジーニアスを見れば「金の」「金色の」の意味もある。


an only son 「1人息子」

the daily life 「日常生活」

a mere child 「ほんの子供」

very 「まさにその」※エバグリ

main「主な」「主要な」※ジーニアス

weekly 「毎週の」や yearly 「毎年の」など

total 「全部の」

rural 「田舎の」※ジーニアス

など。


叙述用法だけの形容詞

afraid「怖がって」

叙述用法だけの形容詞には a- 形のものが多い。

alike 「同じ」「似ている」

alive 「生きて」

alone 「孤独で」「1人の」

ashamed 「恥じて」

asleep 「眠って」

unable 「できない」

glad 「喜んで」※ジーニアス、エバグリ

well 「健康な」※ジーニアス、エバグリ

content 「満足して」※エバグリ。 名詞 content とは別物

インスパがworthを紹介しているが、この単語はやや特殊である。


aliveやasleepのa-はもともと古い英語にあった前置詞であり、inやonにあたる(ブレイクスルー)。よって、aliveはin life(またはon life)に意味が近いし、同様に asleep は in sleep である。

そう考えれば、aliveなどが名詞を前置的に修飾できないのは当然である。in life や in sleep が名詞を修飾できないのと同じである。

叙述用法であっても、a child asleep (眠っている子供)のように後置で修飾することは可能(ロイヤル)。これも、a child in sleep のようなものだと考えれば当然であろう。

限定用法と叙述用法で意味の異なるもの

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certain 限定では「ある」、叙述では「確かである」

In a certain sense, 「ある意味では」※ジーニアス

a certain woman 「ある女性」

It is certain that ~ 「~は確かだ」※青チャート


late 限定「最近の」「後半の」、叙述「遅れる」

the late news 「最新ニュース」

the late Mr.Smith 「故スミス氏」※青チャート

He was born in the 1970s. 「彼は1970年代後半に生まれた」

He was late. 「彼は遅れた」

He was late for school. 「彼は学校に遅刻した」※青チャート


present 限定「現在の」、叙述「出席している」

the present king 「現在の王」

He is present. 「彼は出席している」

なお、present は前置か後置かで意味が変わる(ジーニアス)。

the present member 「現在のメンバー」

the members present 「出席しているメンバー」

present の後置は the member (who were) present という関係詞を省略した叙述用法と考えることもできる(青チャ、インスパ、ブレイク)。


ill 限定「不機嫌」、叙述「病気」

He is ill. 「彼は病気だ」


前置と後置

the present member 「現在のメンバー」

the members present 「出席しているメンバー」

present の後置は the member (who were) present という関係詞を省略した叙述用法と考えることもできる(青チャ、インスパ、ブレイク)。


用法が何かはともかく、

responsible も

a responsible person 「信頼できる人」

a person responsible 「責任者」

と意味が変わる(インスパ、ジーニアス、エバグリ)。


a concerned look 「心配そうな目」

the people concerned 「関係者」

と意味が変わる(インスパ、ジーニアス、エバグリ)。

このほか、インスパがinvolved の前置と後置を紹介。

形容詞と主語

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たとえば、「あなたは~する必要があります」を英語でいうとき、

It is necessary for you to ~ .

となる。

たとえ文中に「あなた」とあっても、you を主語にはできないし、人を主語にはできない。

このように、形容詞によっては主語が決まっている。

このような、人を主語にできない形容詞としては、

essential 「不可欠の」

necessary 「必要な」

possible 「可能な」

impossible 「不可能な」

などがある。

そのほか

convenient 「都合がいい」※インスパ、ジーニ

dangerous 「危険な」※インスパ

useless 「無駄な」※ジーニ

などがある。

dangerous について、

It is dangerous for you to ~ は「~するのは危ない」の意味。

You are dangerous to ~ だと「あなたは危険人物だ」の意味になる(インスパ)。

国名

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一応、参考用に一覧表をあげておく。だが、入試には、直接は問われないだろう。

国と形容詞など
国名  形容詞 言語名 国民全体 個人
 Japan  Japanese Japanese the Japanese a Japanese
 America  American -(English) the Americans an Americans
 Britain  British - the British a Briton
 China  Chinese Chinese the Chinese a Chinese
 France  French French the French a Frenchman ※
 Germany  German German the Germans a German
 Italy  Italian   Italian the Italians an Italian
 Korea  Korean   Korean the Koreans a Korean
 Russia  Russian   Russian the Russians a Russian
 Spain  Spanish   Spanish the Spanish a Spaniard
 Switzerland  Swiss   - the Swiss a Swiss



ジーニアスいわく、ブリテンの個人は a Briton 。しかしインスパイアいわく、 a British person とのこと。参考書によって違う。


Frenchman でも「フランス国民」だが(※インスパ)、しかし英語的なジェンダーポリコレにより a French person という場合もある(ジーニアス)。

傾向として、

多くの国で、言語名は形容詞と同じ。

「the +形容詞」で、「国民全体」を表す国が多い。いくつか例外的な事例もあるが(the Americans や the Germans や the Italian など語尾が-an で終わるのは)その場合も最後にsがついただけ。


地理的な知識として、カナダの公用語は英語・フランス語。スイスの公用語はドイツ語・フランス語・イタリア語など。

上記の表の「国名」は基本的に、公式名とは異なる。

たとえばイギリスの公式名は

The United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland (グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国)である(青チャート)。

長すぎるので、よくBritain や the U.K. などと略されるが、これは別に公式名ではない。

Britain はイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドからなる。イングランドは地方の一つにすぎない。

このため、政治的な問題があるので、政治的な場では(England ではなく) Britain または the U.K. を用いたほうが良い(インスパイア)。

なお、「 U.K. 」など略語につく記号「.」は、文末に使われるピリオドの記号と同じものである(ブレイクスルー巻末)。

「スペインの一国民」はやや特殊で a Spaniard である。

加減乗除

5 + 4 = 9

Five plus four equal(s) nine.

または Five and four are (または is または makes)nine.


8 - 3 = 5

Eight minus three equals five.

または Three from eight is(またはare またはleves) five.


3×8=24

Three times eight is (makes) twenty-four.

または

Three (multiplied) by eight equals twenty four.


20÷4=5

Twenty divided by four equals(またはis) five.

Four into twenty goes five.


分数

分数は、分子を先に基数で読み、分母を序数で読む。

ただし 1/2 は a half または one half, 1/4 は a quarter または one quarter という専用の呼び方がある。

1/4 と 3/4 は通例 quarter を用いて表すが、fourths を用いても間違いではない(青チャート)。


  a half または one half


  a third または one third


  two thirds


  three quarters または three fourths (※青チャート)


  ttwo and three five (※ 帯分数は青チャート、エバグリ、ジーニアスなど)


小数

小数点は point である。小数点以下は数字を1字ずつ読む。

0 は zero だが、「オウ」と読む場合もある。


23.504 twenty-three point five zero four

0.123 zero point one two three


電話番号

一字ずつ読めばいい。

0794-1192

zero seven nine four, one one nine two


同じ数字が並んでいる場合、double を使う場合もあるが、イギリス英語(エバーグリーン)。つまり、


0794-1192

zero seven nine four, double one nine two


ほか、0をzeroのかわりに「オウ」と読む場合もある。


年号

1995年 nineteen ninety-five

2007年 two thousands (and) seven


なお、「1980年代」と言う場合は 1980s のようにsをつける(ジーニアス)。

「1960年代に」と言う場合、 in the ninety-sixties になる(青チャート)。

人の年齢について 「20歳代」とか言う場合は in one's twenty である。人が「30歳代」なら in one's thirties である。


金額

$5.20 five dollars (and) twenty (cents)

£2.30 two pounds, thirty (pence)

\500 hive hundred yen


温度

35℃ thirty-five degrees centigrade (または Celsius )


その他の慣用表現

ten to one 「十中八九」※ジーニアス、インスパ


hundreds of 「何百もの」

thousands of 「何千もの」