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コラム:「四大文明」

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中学校でメソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、中国文明というのを習った。アフリカやアジアの大河の川ぞいでは、ゆたかな水をもとに農耕や牧畜が発達し、そのため文明が発達できた。チグリス・ユーフラテス川、ナイル川、インダス川、黄河の流域の各地域で文明が発達していった。この4地域での文明を「四大文明」として紹介している教科書もあっただろう。

こうした「世界四大文明」とは、文明観のひとつ。歴史上、4つの大文明が最初に起こり、以降の文明はこの流れをくむとする仮説。日本の中学高校の学校教育では、限られた授業時間で、広い地域の古代史を学習するという時間上の都合などから、四大文明の仮説が採用されることが多い。

考古学はインダス・黄河以外の多くの地域で文明が栄えていたことを示している。そのため、2022年現在ではあまり積極的に用いられることのない用語である。