高等学校世界史B/産業革命

Icon tools.png このページ (高等学校世界史B/産業革命) では、高等学校世界史B/産業革命について説明します。なお、独自研究や中立性を欠いた文章を含んでいる場合があります。独自研究の中には多くの場で共有されている意見もあれば、少数の意見もありますのでご注意ください。


中学校では、18世紀の産業革命と、19世紀のマルクスなどの社会主義とは、別々の単元で習う。だが、歴史的には、ヨーロッパでは、これらの出来事は関連しあっている。

おおまかにいうと、

まず、産業革命によって、大地主が大工場をたて、子どもや女性などを低賃金で雇うようになり、子どもや女性などに長時間労働をさせるようになった。
そのため、ヨーロッパ各地で低賃金で重労働をさせる企業への反発が高まっていくわけである。

産業革命編集

産業革命はヨーロッパで始まり、ヨーロッパの産業革命はイギリスから始まる。そのイギリスの産業革命は、もともと綿織物の機械化・自動化から始まった。

まず、1733年にジョン=ケイによって 飛び杼(とびひ) が発明された。このころの織機は、まだ手動である(蒸気機関は使っていない)。

この産業革命の時代の1769年ごろに、(現代では物理学でエネルギーの単位「ワット」として知られている)発明家ワットは、蒸気機関を改良してきた。

なお、蒸気機関を導入した力織機を発明した人はカークライトであり、1785年に彼カークライトは力織機(りきしょっき)を発明した。


当時のイギリスではランカシャー地方が、綿織物の産地であったので、つまりランカシャー地方を中心に産業革命が進展しはじめたわけである。

1807年にフルトンによって蒸気船が製作され、1814年にはスティーブンソンによって蒸気機関車が製作された。

イギリスの輸出入のための港として、港町リヴァプールが発展した。また1830年にはリヴァプールと商工業都市マンチェスターをつなぐ鉄道が開通した。

このようにしてイギリスから海外に安価な工業製品が輸出されていき、イギリスは「世界の工場」と呼ばれるようになっていった。

蒸気機関のための燃料として、木炭だけでなく石炭が使われるようになった。


このようにして、従来の大農地を所有する大地主に対抗する権力者として、新たに、大工場を所有する資本家があらわれてきて、資本家による政治経済への影響力が大きくなっていき、資本主義が発展していった。

いっぽう、イギリスでは、労働者は低賃金で働かされるようになった。また、子どもが鉱山で働かされるようになった。

(このように、資本家はあまり労働者の待遇を重視せず、そのため労働者の反感から、のちの19世紀ごろには労働者による労働運動や社会主義思想につながっていく。)

資本家は悪人だったのか?

現代の歴史学の一説では、上述のような資本家に批判的な言説に対する反対意見もある。それは、じつは産業革命以前から子どもや女性は低賃金で働かされていたという指摘である(※ 帝国書院の教科書が、そのことを紹介している)。むしろ産業革命によって、子どもや女性が現金収入を得ることができたという側面もある。

(教科書会社は言わないが、)要するに、それ以前は、父親がどんなに無能でも戸主として家内制手工業によって一家の経済を仕切ることができたが、しかし産業革命によって、それが出来なくなったという側面もあるだろう。

どちらにせよ、無能な親のもとに生まれてしまった子どもにとっては、たまったものではない。いちぶの工場では、技能育成のため従業員に読み書きなどの教育もほどこしたと言われるが、裏を返すと、いちぶの家庭では子どもにまったく教育をしてないダメな父親もいたのだろう。妻や子どもが働かざるを得ない理由も、もとをただせば、その家庭の父親の収入が少ないからである。


一説には、近代のイギリスでは、資本家や富裕層が子弟の教育などのために産む子どもの数を減らす一方で、農村では相変わらず子どもが多産の傾向だったらしい。(※ 参考文献は忘れた) そのため、資本家たちは農村の同情を求めとうとする態度に不満だったらしい。



産業革命の結果、都市に人口が集中した。また、そのせいで都市の生活環境が悪化した。

なお、この時代の鉄道や蒸気船などのような交通の工業化のことを「交通革命」ともいう。