高等学校工業 機械設計/機械要素と装置/ベルト

ベルト伝導は、離れた2軸をつなげて便利である。平ベルトには滑りがある。

ベルトとプーリにに歯をもたせ、噛みあうようにして滑りを防いだ、歯付ベルトがある。

ベルトの掛け方には、平行がけの他に、たすきがけ(「十字がけ」とも言う)などがある。

ベルトの長さ 編集

平行掛けの場合、2個のプーリの径をそれぞれD1[mm]およびD2[mm]とすると、ベルトの長さLと巻きかけ角度θは、以下の式になる。φはプーリの共通接線が、プーリの中心を通る線となす角度である。2個のプーリのプーリ中心間の距離をa[mm]とする。すると、

 


 

  とは三角関数   の逆関数である。 つまり、

 

のときに、

 

という式で、 は定義される。 sinの逆関数が   と表記される場合もある。

長さの近似式として、上の長さの式の中にあるcosの、べき級数展開の2次の項までの近似式を用いて、ベルトの長さの近似式を用いる場合もある。cosの2次までの展開式は、

 

である。長さの近似式は、結果的には、

 

となる。