高等学校数学 数学活用
数学と人間の活動
編集数や図形と人間の活動
編集遊びの中の数学
編集社会生活における数理的な考察
編集社会生活と数学
編集利息の複利
編集合法的な借金の利子(りし)・利息(りそく)のつきかたの計算法には、主に単利(たんり)と複利(ふくり)という2種類があります。
最初の時期の金額にだけ利率が掛かるのが単利です。
いっぽう、利率によって増額した金額にも利率が掛かるのが複利です。
たとえば、例として8万円を貸した場合を考えてみます。年間の利率を10%とします。
単利では、1年後には合計で8万8千円を返すことになります( 80000 + 0.1×80000 )。1年後に1円も返さないでいると、単利では2年後には9万6000円を返す必要があります( 80000 + 0.1×80000 + 0.1×80000 )。 3年後は10万4000円です( 104000 = 80000 + 0.1×80000 + 0.1×80000 + 0.1×80000 )。
このように、利率のぶんの足し算で、どんどんと合計金額が増えていくのが単利です。
いっぽう、複利では、どうなるでしょうか。
複利でも、1年後には88000円とここまでは同じですが、しかし2年後には 88000×1.1=96800 として(2年後は) 96800円、さらに3年後には 96800×1.1円として合計金額は106480円になります。
これが複利です。
公式にすると、期間を n とすると、
- (単利の合計金額) = (元の金額)×(1+ n× 利率/100 )
- (複利の合計金額) = (元の金額)×(1+ 利率/100 )n
です。
数学的に重要なこととしては、複利では、指数関数のように早いスピードで量が増加していきます。
なお、金融の用語ですが、この問題での8万円のように、利子の掛かる前のもともとの金額のことを 元金(がんきん)といいます。