高等学校理科 生物基礎/遺伝情報の分配

植物細胞の細胞分裂
細胞周期におけるDNA量の変化

細胞周期

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細胞分裂には、通常の細胞分裂である体細胞分裂(たいさいぼう ぶんれつ)と、生殖細胞をつくる減数分裂(げんすう ぶんれつ)がある。まず、体細胞分裂について説明する。

DNAは塩基配列なのに酸性?
DNAは確かに塩基配列で構成されていますが、その化学的性質に関しては酸性と考えられます。これは、DNA分子がリン酸のリン残基を含んでいるためです。

DNA分子は、デオキシリボースとリン酸という2つの主要な構成要素からなります。リン酸はリン酸基(H2PO4^-)として存在し、これがDNA鎖のリン残基と結合している形で構成されます。リン酸基は弱酸性を示し、水溶液中でH^+イオンを放出することができます。そのため、DNA分子は酸性の性質を持っています。

(※ 範囲外: ) DNAの4つの「塩基」という呼び方は、英語の base を和訳したものであろうと思われる。英語ではDNAの4つの base のように言う。化学の分野で、すでにアルカリ性の物質を base という専門用語があり(高校『化学基礎』科目で習う)、そのアルカリ物質を「塩基」という和訳語があるので、おそらく、その訳語を参考にしたものと思われる。
読者に気をつけてほしいこととして、けっしてDNA全体がアルカリ性であるわけではない。「『核酸』で酸なのに塩基とは、どういう事か?」と疑問にもつ人もいるかもしれない。

pHは水溶液の酸性またはアルカリ性を示す指標です。pH 7を中性とし、それより低い値は酸性、それより高い値はアルカリ性を示します。DNAのリン酸基のために、DNA溶液のpHは通常、酸性または中性の範囲にあります。

啓林館の教科書に書かれているが、(DNAやRNAなどの)核酸は酸性である。
ネット上では、DNAの「塩基」をアルカリ性だという言説もあるが、中性物質もしくは両性物質だという言説もある。

ただし、DNA分子が細胞内や体液中などの生体環境で存在する場合、周囲の環境や相互作用によってpHが変化することもあります。また、DNAは他の物質と相互作用して様々な形態や機能を持つことがあります。そのため、DNAの酸性性質は単純な観点からのみ評価されるものではありません。

※ 東京書籍の検定教科書にも紹介されているが、窒素を含む有機化合物のことを「塩基」という習慣がある。
もしかしたらDNAのbaseを「塩基」と訳すのは誤訳かもしれない。もしかしたら野球の4つのベースとか、そっちのほうの意味かもしれない。

細胞分裂の周期は、間期(かんき)と分裂期(ぶんれつき、M期)からなる。(M期のMはMitosis。) DNAは間期に複製され2倍になっている。

間期

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間期にDNAが複製されている。

間期はG1期、S期、G2期からなる。

G1期は合成準備期。 S期は合成期。 G2期は分裂準備期。

分裂期

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細胞分裂の過程は、まず最初に、核分裂がおこる。つづいて細胞質分裂がおこる。


M期は前期中期後期終期に分けられる。 前期にあらわれる染色体は、核内に分散していた染色体が凝縮したもの。

分裂期に染色体が等分されるとともに、DNAも等分される。よって、分裂後の最終的な染色体数およびDNA数は、もとの細胞と同じである。

一般に、分裂前のもとの細胞を母細胞(ぼさいぼう、ははさいぼう)という。分裂後の細胞を娘細胞(むすめさいぼう、じょうさいぼう)という。

以上のような、細胞分裂の分裂の周期のことを細胞周期という。

前期 核膜が消失し、核の中にあった染色体が現れる。
中期 染色体が細胞の中央の面にあつまる。この、染色体が集まってる細胞の中央の面を赤道面(せきどうめん)という。
後期 それぞれの染色体が2本に分離して、細胞の両極に移動する。
終期 核が現れ始め、染色体は核内に分散する。植物細胞の場合、細胞板があらわれる。動物細胞の場合、細胞質が分裂し始める。

DNA複製のしくみ

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半保存的複製のイメージ図。

2本鎖DNAの塩基どうしの結合が、一部分、ほどける。そして、部分的に1本鎖になったDNAが2本ぶんできる。

1本鎖のそれぞれが鋳型となって複製が始まる。それぞれの一本鎖の塩基に対応するヌクレオチドが結合して(AとT、GとCが結合)、相補的な塩基の対が出切る。そして塩基対どうしの新しい鎖のほうのヌクレオチドは、酵素のDNAポリメラーゼなどの働きによって、となりあったヌクレオチドのリン酸と糖が結合して、次々と連結していって新しい鎖ができ、よって2本鎖のDNAになる。複製前のDNAのもう一方のほうの一本鎖も同様に複製されて2本鎖になる。こうして、複製前のDNAのそれぞれの一本鎖が2本鎖のDNAになり、複製後はDNAが2個になる。

このような複製のしくみを半保存的複製(はんほぞんてき ふくせい)といい、アメリカのメセルソンとスタールによって1958年ごろに大腸菌と窒素の同位元素(通常の14Nと、同位元素の15N)を用いた実験で証明された。

DNAは塩基配列なのに酸性?
DNAは確かに塩基配列で構成されていますが、その化学的性質に関しては酸性と考えられます。これは、DNA分子がリン酸のリン残基を含んでいるためです。

DNA分子は、デオキシリボースとリン酸という2つの主要な構成要素からなります。リン酸はリン酸基(H2PO4^-)として存在し、これがDNA鎖のリン残基と結合している形で構成されます。リン酸基は弱酸性を示し、水溶液中でH^+イオンを放出することができます。そのため、DNA分子は酸性の性質を持っています。

pHは水溶液の酸性またはアルカリ性を示す指標です。pH 7を中性とし、それより低い値は酸性、それより高い値はアルカリ性を示します。DNAのリン酸基のために、DNA溶液のpHは通常、酸性または中性の範囲にあります。

ただし、DNA分子が細胞内や体液中などの生体環境で存在する場合、周囲の環境や相互作用によってpHが変化することもあります。また、DNAは他の物質と相互作用して様々な形態や機能を持つことがあります。そのため、DNAの酸性性質は単純な観点からのみ評価されるものではありません。