CSS/@document (非標準・非推奨)
< CSS
@document
編集@documentルールは、特定の文書条件に基づいてCSSスタイルを適用するために使用されるものでした。ただし、このルールは非標準であり、現在は非推奨とされています。ブラウザによるサポートが限定的であるため、使用は推奨されません。
概要
編集@documentルールは、文書のURLやドメイン、パターンなどに基づいてスタイルを適用することを目的としていました。主にユーザーCSSやカスタマイズされたブラウザスタイルシートで使用されることを想定していました。
書式
編集- 基本的な構文は以下のようになっています:
@document [条件] { <スタイルルール> }
[条件]
: 対象文書を指定する条件。以下の値が使用可能でした:url()
: 特定のURLに一致する場合。url-prefix()
: 指定したURLの接頭辞に一致する場合。domain()
: 指定したドメインに一致する場合。regexp()
: 正規表現に一致する場合(ブラウザによってはサポートされない)。
使用例
編集以下は、@documentの使用例です:
@document url("https://example.com/") { body { background-color: lightblue; } } @document url-prefix("https://example.com/subpage/") { h1 { color: green; } } @document domain("example.com") { p { font-style: italic; } } @document regexp("https://.*\\.example\\.com/.*") { a { text-decoration: none; } }
注意事項
編集- 非標準の機能
- @documentはW3Cの正式なCSS仕様の一部ではなく、ブラウザ間のサポートが一貫していません。これにより、クロスブラウザの互換性に問題があります。
- 非推奨
- 現在は非推奨とされており、新しいプロジェクトで使用するべきではありません。
- セキュリティリスク
- 正規表現(
regexp()
)の使用は、潜在的なセキュリティリスクやパフォーマンスへの影響を伴うため、さらに注意が必要です。
- 正規表現(
代替方法
編集- 現在、@documentを使用する代わりに、以下の方法を検討してください:
- JavaScript: DOMを操作して条件に応じたスタイルを動的に適用する。
- カスタムCSS: サーバーサイドで文書の種類に基づいたスタイルを適用する。
- メディアクエリや属性セレクタ: 条件に応じたスタイル適用の代替手段。
ブラウザ対応
編集@documentは、Firefoxで一部サポートされていましたが、他の主要なブラウザ(Chrome、Safari、Edgeなど)では未サポートです。将来的なサポート追加の予定もありません。
結論
編集@documentルールは一部の特定の用途に有用と考えられていましたが、非標準であり、現在では使用が推奨されません。代替手段を利用して、標準的で安定した方法で条件付きスタイルを実現してください。