@import

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@importルールは、外部スタイルシートを現在のスタイルシートに読み込むために使用されます。このルールを使うことで、複数のスタイルシートを分割して管理しやすくしたり、再利用性を高めたりすることができます。

概要

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@importは、他のCSSファイルを参照してインポートするための方法を提供します。インポートされたスタイルは、現在のスタイルシートの内容と結合され、ページ全体に適用されます。

  • 記述場所: @importルールは、CSSファイルの最上部(他のルールより前)に記述する必要があります。
  • 形式: URLやメディアクエリを指定することができます。

書式

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@importルールの基本構文は以下の通りです:

@import "<URL>";
@import "<URL>" <メディアクエリ>;
  • <URL>: インポートするCSSファイルのURLまたはパス。
  • <メディアクエリ>: スタイルを適用する条件(例: screen, print, max-widthなど)。

使用例

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以下に@importの使用例を示します。

基本的な例

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@import "styles.css";

この例では、styles.cssという外部CSSファイルを現在のスタイルシートに読み込んでいます。

メディアクエリを指定する例

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@import "print-styles.css" print;
@import "responsive-styles.css" screen and (max-width: 768px);

この例では、print-styles.cssは印刷用スタイルとして、responsive-styles.cssは画面幅が768px以下の場合に適用されます。

URLを指定する例

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@import url("https://example.com/styles.css");

この例では、外部サーバーからstyles.cssをインポートしています。

注意事項

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  1. パフォーマンスの問題:
    @importを多用すると、ブラウザがCSSファイルを順次読み込むため、ページの読み込み速度が低下する可能性があります。複数のCSSファイルを読み込む場合は、HTMLの<link>要素を使用する方が効率的です。
  2. ブラウザの互換性:
    すべての主要なブラウザでサポートされていますが、古いバージョンのブラウザでは部分的な制限がある場合があります。
  3. インポートの順序:
    スタイルの優先順位は、@importの記述順に依存します。

HTMLとの比較

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以下は、HTMLの<link>要素と@importを比較した例です。

@importの場合
@import "styles.css";
HTMLの<link>要素の場合
<link rel="stylesheet" href="styles.css">
違い
  • <link>はHTMLの一部としてCSSを読み込みますが、@importはCSS内で指定します。
  • <link>の方がパフォーマンスに優れ、非同期でスタイルを読み込むことができます。

使用のベストプラクティス

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  • 小規模なプロジェクトでは、@importを使用して簡易的にスタイルシートを分割できます。
  • 大規模なプロジェクトでは、<link>要素を使用するか、ビルドツールを使用してスタイルシートを統合することを検討してください。

関連情報

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@importは、簡単にスタイルシートを再利用するための便利な手段ですが、パフォーマンス面を考慮して適切な状況で使用することが重要です。