dir コマンドは、ディレクトリの内容をリスト表示するためのコマンドで、GNU coreutils に含まれています。Unix および POSIX には存在しない、GNU 独自のコマンドであり、主に ls コマンドの出力をより見やすくするためのものとして使用されます。

基本的な使い方

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dir [オプション] [ディレクトリ]

主なオプション(GNU coreutils版)

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主なオプション
オプション 説明
-a, --all 隠しファイルも表示
-l, --long 長形式で表示(詳細情報)
-R, --recursive ディレクトリを再帰的にリスト表示
-A, --almost-all ... を除くすべてのファイルを表示
-h, --human-readable ファイルサイズを人間が読みやすい形式で表示(例えば KB, MB)
-S, --sort=size ファイルをサイズ順に並べる
-X, --sort=extension ファイルを拡張子順に並べる

現在のディレクトリの内容を表示

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dir

現在のディレクトリの内容を表示。

隠しファイルも表示

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dir -a

隠しファイル(名前が . で始まるファイル)を含むすべてのファイルを表示。

長形式で表示

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dir -l

ファイルの詳細情報(パーミッション、所有者、サイズ、更新日など)を表示。

再帰的にディレクトリを表示

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dir -R

指定されたディレクトリ内のすべてのサブディレクトリの内容も再帰的に表示。

サイズ順に表示

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dir -S

ファイルをサイズ順に並べて表示。

拡張子順に並べて表示

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dir -X

ファイルを拡張子順に並べて表示。

FreeBSD 版との違い

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FreeBSD では、dir コマンドは提供されていますが、GNU coreutils 版といくつか違いがあります。

主な違い:

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  1. dir コマンド自体が存在しない(FreeBSD には標準で ls コマンドが提供されており、dir は含まれていません)。
  2. FreeBSD で GNU 版 dir を使用するには、coreutils パッケージをインストールする必要があります。
  3. GNU coreutils 版を FreeBSD で使う方法
    • coreutils パッケージをインストールすると、gdir という名前で GNU 版 dir が使える。
    pkg install coreutils
    gdir  # GNU coreutils 版の dir
    

詳しくは、それぞれの環境で man dir を確認してください。