dircolors コマンドは、ls コマンドのカラー設定を行うために LS_COLORS 環境変数を出力するユーティリティです。GNU Core Utilities に含まれる独自のコマンドであり、UNIX には存在しません。

基本的な使い方

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dircolors [OPTION]... [FILE]

このコマンドを実行すると、シェルの環境変数 LS_COLORS を設定するためのコマンドを出力します。

出力形式

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オプションによって、異なるシェル向けの出力を生成できます。

  • -b, --sh, --bourne-shell
    Bourne シェル向け (sh, bash など) の LS_COLORS 設定を出力
  • -c, --csh, --c-shell
    C シェル向け (csh, tcsh など) の LS_COLORS 設定を出力
  • -p, --print-database
    デフォルトのカラー設定を出力
  • --print-ls-colors
    エスケープ処理済みのカラー設定を出力

使用例

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Bourne シェル系 (sh, bash) の場合:

eval "$(dircolors -b)"

C シェル系 (csh, tcsh) の場合:

eval `dircolors -c`

カスタム設定ファイルを指定する場合:

dircolors my_colors.conf

使用上の注意

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  • dircolors は UNIX や POSIX には含まれず、GNU Core Utilities の独自コマンドです。
  • LS_COLORS 環境変数を設定することで、ls --color=auto の出力をカスタマイズできます。
  • 設定ファイルのフォーマットは dircolors --print-database で確認できます。

標準規格

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このコマンドは UNIX 仕様には含まれず、GNU の拡張機能です。

関連コマンド

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  • ls - ファイルリストを表示
  • bashrc / profile - シェル起動時に dircolors の出力を適用する