fold コマンドは、長い行を指定した幅で折り返して表示するためのユーティリティです。1BSD に初めて登場し、その後、4.3BSD-Reno で速度向上とスタイルの現代化が図られました。また、NetBSD 1.0 では IEEE Std 1003.2(POSIX.2)に準拠するため、-b-s オプションが追加されました。

基本的な使い方

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fold [オプション] [ファイル...]

主なオプション

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主なオプション
オプション 説明
-b, --bytes バイト単位で折り返し
-s, --spaces 空白文字で折り返し
-w, --width=NUMBER 行の最大幅を指定(デフォルトは 80)
--help ヘルプメッセージを表示

デフォルトの動作

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fold file.txt

file.txt の内容をデフォルトの幅(80文字)で折り返して表示。

幅を指定して折り返す

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fold -w 50 file.txt

file.txt の内容を 50 文字ごとに折り返して表示。

バイト単位で折り返す

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fold -b -w 50 file.txt

file.txt の内容をバイト単位で 50 バイトごとに折り返して表示。

空白文字で折り返す

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fold -s -w 50 file.txt

file.txt の内容を、空白文字を基準にして 50 文字で折り返して表示。

FreeBSD 版との違い

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FreeBSD では、fold コマンドが提供されており、基本的な動作は他の UNIX 系システムと同様です。ただし、オプションの動作に若干の違いがあるかもしれません。

FreeBSD 版の特長

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  • FreeBSD では、-b-s オプションが IEEE 標準に準拠した動作を提供し、-w で折り返し幅を指定できます。

詳しくは、それぞれの環境で man fold を確認してください。