mkdir コマンドは、新しいディレクトリを作成するためのコマンドです。GNU coreutils に含まれており、Linux では GNU 版が、FreeBSD では BSD 版が提供されています。基本的な動作は共通していますが、細かなオプションの違いがあります。

基本的な使い方

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mkdir [オプション] ディレクトリ名

主なオプション(GNU coreutils版)

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主なオプション
オプション 説明
-p, --parents 存在しない親ディレクトリもまとめて作成
-m, --mode=MODE 指定したパーミッションで作成
-v, --verbose 作成したディレクトリを表示
-- 特殊文字を含むディレクトリ名を安全に扱う

単一のディレクトリを作成

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mkdir new_directory

new_directory というディレクトリを作成。

複数のディレクトリを同時に作成

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mkdir dir1 dir2 dir3

dir1, dir2, dir3 を作成。

親ディレクトリが存在しない場合でも作成(-p

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mkdir -p parent/child/grandchild

parent, child, grandchild の3つのディレクトリを一括で作成。

特定のパーミッションを指定して作成(-m

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mkdir -m 755 secure_dir

secure_dirrwxr-xr-x のパーミッションで作成。

作成したディレクトリを表示(-v

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mkdir -v test_dir
出力例
mkdir: created directory 'test_dir'

特殊文字を含むディレクトリ名を作成

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mkdir -- "-hidden"

-- を使うことで、- で始まる名前のディレクトリも作成可能。

FreeBSD 版との違い

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FreeBSD でも mkdir コマンドは提供されていますが、GNU coreutils 版といくつか違いがあります。

主な違い:

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  1. -v(詳細表示)オプションの出力が異なる
    • GNU 版では詳細なメッセージが表示されるが、FreeBSD 版では異なる場合がある。
  2. -- オプションの扱いが異なる
    • FreeBSD 版では特殊文字の処理が異なる場合がある。

詳しくは、それぞれの環境で man mkdir を確認してください。