od コマンドは、ファイルの内容を 8 進数、16 進数、10 進数、または文字形式で表示するためのコマンドです。UNIX の初期バージョンから存在し、デバッグやバイナリデータの解析に広く使用されています。

基本的な使い方

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od [オプション] ファイル...

主なオプション(GNU coreutils版)

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主なオプション
オプション 説明
-A 形式 アドレスの表示形式を指定(d: 10進、o: 8進、x: 16進 など)
-j バイト数 指定したバイト数だけスキップして表示
-N バイト数 指定したバイト数のみを表示
-t 形式 出力フォーマットを指定(c: 文字、d: 10進、o: 8進、x: 16進 など)
-v 省略される繰り返し行をすべて表示

ファイルを 8 進数で表示

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od -o file.bin

file.bin の内容を 8 進数で表示します。

ファイルを 16 進数で表示

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od -x file.bin

file.bin の内容を 16 進数で表示します。

ASCII 文字として表示

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od -c file.bin

file.bin の内容を ASCII 文字として表示します。

先頭 32 バイトのみ表示

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od -N 32 file.bin

file.bin の最初の 32 バイトだけを表示します。

16 進数と 10 進数で表示

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od -t x1 -t d2 file.bin

file.bin の内容を 16 進数(1バイトごと)と 10 進数(2バイトごと)で表示します。

FreeBSD 版との違い

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FreeBSD でも od コマンドは提供されていますが、GNU coreutils 版とは若干の違いがあります。

主な違い:

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  1. FreeBSD 版では -t オプションの動作が若干異なることがあります。
  2. -A オプションの対応形式が GNU 版とは異なる場合があります。
  3. FreeBSD の odhexdump コマンドと一部機能が重複しています。

詳しくは、それぞれの環境で man od を確認してください。