ptx コマンドは、入力テキストから語句のコンコーダンス(索引)を作成するためのコマンドです。GNU coreutils に含まれており、キーワードインデックスの生成やテキストの分析に使用されます。UNIX の標準には含まれていません。

基本的な使い方

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ptx [オプション] [入力ファイル]

主なオプション(GNU coreutils版)

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主なオプション
オプション 説明
-F 文字列 フレーズの区切り文字を指定(デフォルトは空白)
-G 文字列 語句の区切り文字を指定(デフォルトは空白)
-M ファイル 無視する単語のリスト(ストップワード)を指定
-O 出力を ASCII コード順に並べ替えず、出現順に保持
-R 単語の並べ替えを逆順にする
-W 幅 出力の各行の幅を指定(デフォルトは 72)
--help 使用方法を表示

簡単なコンコーダンスを作成

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echo "GNU の ptx コマンドはコンコーダンスを作成する" | ptx

入力テキストのコンコーダンスを作成。

ファイルからコンコーダンスを作成

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ptx document.txt

document.txt からキーワードインデックスを生成。

無視する単語リストを指定

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ptx -M stopwords.txt document.txt

stopwords.txt にリストされた単語を無視して document.txt のコンコーダンスを作成。

出力を元の順序で保持

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ptx -O document.txt

語句の出力順を ASCII コード順ではなく、元の順序で保持。

80 文字幅で出力

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ptx -W 80 document.txt

出力の行幅を 80 文字に設定。

UNIX 版との違い

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ptx コマンドは UNIX には含まれておらず、GNU 独自のユーティリティです。そのため、FreeBSD や macOS などの UNIX 系 OS ではデフォルトで利用できません。

GNU 版を UNIX 環境で使う方法

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ptx を UNIX 系 OS で使用する場合は、GNU coreutils をインストールする必要があります。

FreeBSD でインストール:

pkg install coreutils
gptx file.txt  # GNU 版 ptx の使用

macOS(Homebrew)でインストール:

brew install coreutils
gptx file.txt  # GNU 版 ptx の使用

詳しくは、それぞれの環境で man ptx または ptx --help を確認してください。