uname コマンドは、システムの基本情報(カーネル名、バージョン、アーキテクチャなど)を表示するコマンドです。GNU coreutils に含まれており、Linux では GNU 版が、FreeBSD では BSD 版が提供されています。基本的な動作は共通していますが、細かなオプションの違いがあります。

基本的な使い方

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uname [オプション]

主なオプション(GNU coreutils版)

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主なオプション
オプション 説明
-s, --kernel-name カーネル名を表示(デフォルト動作)
-n, --nodename ホスト名を表示
-r, --kernel-release カーネルのリリース情報を表示
-v, --kernel-version カーネルのバージョン情報を表示
-m, --machine ハードウェアのアーキテクチャを表示
-p, --processor プロセッサの種類を表示("unknown" になる場合あり)
-i, --hardware-platform ハードウェアプラットフォームを表示("unknown" になる場合あり)
-o, --operating-system オペレーティングシステム名を表示
-a, --all すべての情報を表示 (-snrvm の組み合わせ)

カーネル名を表示

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uname

または

uname -s

通常は LinuxFreeBSD などが表示される。

ホスト名を表示

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uname -n

hostname コマンドと似た動作をする。

カーネルのバージョン情報を表示

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uname -r

例: 6.5.0-15-generic

CPU アーキテクチャを表示

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uname -m

例: x86_64arm64 など

OS 名を表示

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uname -o

Linux なら GNU/Linux、FreeBSD なら FreeBSD と表示される。

すべての情報を表示

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uname -a

例: </syntaxhighlight> Linux hostname 6.5.0-15-generic #15 SMP PREEMPT_DYNAMIC Mon Jan 22 16:12:23 UTC 2024 x86_64 x86_64 x86_64 GNU/Linux </syntaxhighlight>

FreeBSD 版との違い

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FreeBSD でも uname コマンドは提供されていますが、GNU coreutils 版といくつか違いがあります。

主な違い:

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  1. -o(OS名の表示)オプションが FreeBSD にはない
    • FreeBSD で OS 名を表示するには uname -s を使う。
uname -s

FreeBSD なら FreeBSD と表示される。

  1. GNU coreutils 版を FreeBSD で使う方法
    • coreutils パッケージをインストールすると guname という名前で GNU 版 uname が使える。
pkg install coreutils
guname -o  # GNU coreutils 版の uname

詳しくは、それぞれの環境で man uname を確認してください。