このチュートリアルは、GNU Scientific Library(GSL)を使用して数学的な問題を解決するための基本的な知識と実践的なスキルを提供することを目的としています。GSLは、多くの高品質な数値計算ルーチンを提供するオープンソースの数値計算ライブラリであり、C言語で記述されています。本チュートリアルでは、GSLの主要な機能を紹介し、実際の問題に対して適用する方法を説明します。

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ウィキペディアGNU Scientific Libraryの記事があります。

このチュートリアルは、数学的な背景を持つ読者を対象にしていますが、数学的な知識がない人でも理解できるように、できるだけ簡潔で明確な説明を心がけました。また、具体的な例題を用いて、GSLの機能を実際に適用する方法を示しています。

本チュートリアルの最終的な目標は、GSLを使用して、現実世界の問題に対して正確かつ効率的な解法を提供することです。このチュートリアルを通じて、読者がGSLを使用するための十分な基礎知識とスキルを習得し、数学的な問題を解決するための有力なツールとしてGSLを活用できるようになることを望んでいます。

概要

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GSLの概要

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GNU Scientific Library(GSL)は、C言語で記述されたオープンソースの数値計算ライブラリです。GSLは、多くの高品質な数値計算ルーチンを提供しており、数学、物理、統計などの分野で広く使用されています。

GSLは、数値積分、微分方程式、行列操作、線形方程式系、最適化、フーリエ解析、ランダム数生成、統計学、特殊関数などの機能を提供しています。GSLの機能を利用することで、現実世界の問題に対して正確かつ効率的な解法を提供することができます。

ダウンロードとインストール方法

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GSLをダウンロードするには、GSLの公式ウェブサイト( https://www.gnu.org/software/gsl/ )から、最新の安定版をダウンロードしてください。 GSLは、多くのLinuxディストリビューションに標準で含まれているため、パッケージマネージャーを使用してインストールすることもできます。 また、FreeBSDなどのBSD UNIXでは、math/gsl で ports/pkg に収容されているので、ソースコードからビルドするか、プリビルドされたパッケージを利用できます。

GSLをインストールするには、以下の手順を実行してください。

  1. ダウンロードしたファイルを展開します。
    $ tar -xzvf gsl-x.y.tar.gz
    
  2. 展開したディレクトリに移動します。
    $ cd gsl-x.y
    
  3. configureを実行します。
    $ ./configure
    
  4. makeを実行します。
    $ make
    
  5. make installを実行します。
    $ make install
    

これで、GSLがインストールされました。GSLを使用するには、コンパイル時にGSLのライブラリをリンクする必要があります。具体的には、コンパイル時に-lgsl-lgslcblasオプションを指定する必要があります。

コンパイル

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GSLを使用するプログラムをコンパイルするためには、次の手順を実行する必要があります。

  1. ソースコードを作成する。
  2. gsl-config --cflags で必要なヘッダーファイルをインクルードする。
  3. gsl-config --libs コンパイルオプションとして、GSLのライブラリパスとライブラリ名を指定する。

以下は、GSLを使用するプログラムのコンパイル方法の例です。

triangle.c
#include <gsl/gsl_math.h>
#include <gsl/gsl_sf_trig.h>
#include <stdio.h>

int main(void) {
  for (int i = 0; i <= 8; i++) {
    double x = 2 * M_PI * i / 8;
    printf("2 x PI x %i / 8:  %+f %+f\n", i, gsl_sf_sin(x), gsl_sf_cos(x));
  }
}

このプログラムを、例えば "triangle.c" という名前のファイルに保存します。

次に、以下のようにコンパイルします。

$ cc `gsl-config --cflags` -c triangle.c
$ cc triangle.o -o triangle `gsl-config --libs`

これにより、"triangle"という名前の実行ファイルが作成されます。このプログラムを実行するには、ターミナルで以下を入力します。

./triangle
2 x PI x 0 / 8:  +0.000000 +1.000000
2 x PI x 1 / 8:  +0.707107 +0.707107
2 x PI x 2 / 8:  +1.000000 +0.000000
2 x PI x 3 / 8:  +0.707107 -0.707107
2 x PI x 4 / 8:  +0.000000 -1.000000
2 x PI x 5 / 8:  -0.707107 -0.707107
2 x PI x 6 / 8:  -1.000000 -0.000000
2 x PI x 7 / 8:  -0.707107 +0.707107
2 x PI x 8 / 8:  -0.000000 +1.000000

これにより、0から2πまでの範囲でsin、cosの値が表示されます。

gsl-config

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gsl-configは、GNU Scientific Library(GSL)を使用する際に便利なコマンドラインツールです。 このツールを使用することで、GSLのバージョンやインクルードパス、ライブラリパスなどの情報を簡単に取得できます。 gsl-configは、GSLをインストールすると、自動的にパスに追加されます。

% gsl-config --help
Usage: gsl-config [OPTION]

Known values for OPTION are:

  --prefix              show GSL installation prefix 
  --libs                print library linking information, with cblas
  --libs-without-cblas  print library linking information, without cblas
  --cflags              print pre-processor and compiler flags
  --help                display this help and exit
  --version             output version information

An external CBLAS library can be specified using the GSL_CBLAS_LIB
environment variable. The GSL CBLAS library is used by default.

make と併用すると便利です。

% make triangle CFLAGS=`gsl-config --cflags` LDFLAGS="`gsl-config --libs`"
cc -I/usr/local/include -L/usr/local/lib -lgsl -lgslcblas -lm triangle.c  -o triangle

基本的な数値計算

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数値積分

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数値積分( numerical integration )は、関数の定積分を数値的に近似する方法です。GSLには、多くの異なる数値積分ルーチンが含まれています。例えば、矩形積分、台形積分、シンプソン法、ガウス・クアドラチュアなどがあります。

これらのルーチンは、さまざまな関数の積分を効率的に計算することができます。ただし、関数が非常に複雑である場合、数値積分は正確な値を得ることができない場合があります。その場合、数値積分の結果を解析的な積分の結果と比較することが必要です。

GSLの数値積分ルーチンの使用方法は、以下の手順に従います。

  1. 関数を定義する。
  2. 数値積分の種類を選択する。
  3. 数値積分のパラメータを設定する。
  4. 数値積分を実行する。
  5. 以下は、矩形積分の例です。
#include <stdio.h>
#include <gsl/gsl_integration.h>

double f(double x, void *params) { return 1.0 / (x * x + 1.0); }

int main(void) {
  gsl_integration_workspace *w = gsl_integration_workspace_alloc(1000);

  double result, error;

  gsl_function F;
  F.function = &f;

  gsl_integration_qags(&F, 0, 1, 0, 1e-7, 1000, w, &result, &error);

  printf("result = % .18f\n", result);
  printf("error = % .18f\n", error);

  gsl_integration_workspace_free(w);
}
この例では、関数f(x) = 1/(x^2 + 1)を定義し、gsl_function構造体に格納します。
次に、gsl_integration_qags関数を使用して、0から1までの積分を計算します。結果と誤差は、resultとerror変数に格納されます。

非線形方程式の解法

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行列操作

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ベクトル操作

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フーリエ解析

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ランダム数生成

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高度な数値計算

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最適化

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線形方程式系の解法

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微分方程式の解法

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統計学

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ヒストグラム

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最尤推定

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線形回帰分析

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応用例

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物理学

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工学

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経済学

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参考文献・リソース

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GSLの公式ドキュメント

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GSLに関する書籍

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GSLを使用したアプリケーションの例

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