UNIXハンドブック/rmdir
rmdir
コマンドは、空のディレクトリを削除するための基本的なコマンドです。本章では、UNIX環境における rmdir
コマンドの使用方法について解説します。GNU/Linux特有の拡張は扱わず、POSIX規格に準拠した内容に限定します。
基本的な使い方
編集構文
編集rmdir [オプション] ディレクトリ...
- ディレクトリ: 削除するディレクトリの名前。
例
編集$ rmdir olddir
olddir
という空のディレクトリを削除します。$ rmdir dir1 dir2
- 複数の空のディレクトリを同時に削除します。
主なオプション
編集以下は、POSIX規格に準拠した主なオプションです。
-p
: 階層を指定して削除
編集
階層を指定して削除します。
$ mkdir -p parent/child
注意点
編集- 空でないディレクトリは削除できない
rmdir
コマンドは、空でないディレクトリを削除することはできません。その場合は、rm -r
コマンドを使用する必要があります。
- 複数階層のディレクトリを削除
- 空のディレクトリを階層的に削除する場合、下位ディレクトリから順に削除する必要があります。
例
編集$ rmdir -p parent/child
このように階層を指定して削除可能です。
例題
編集例1: 単一のディレクトリを削除
編集$ rmdir emptydir
emptydir
を削除します。
例2: 階層構造のディレクトリを削除
編集$ rmdir -p project/src/include
include
, src
, project
を順に削除します(空の場合)。
まとめ
編集rmdir
コマンドは、安全に空のディレクトリを削除するためのツールです。誤って重要なファイルを削除するリスクがないため、rm
コマンドよりも制限付きで使いやすい場面があります。特に階層構造の削除では -p
オプションが役立ちます。本章で解説した内容を参考に、効率的にディレクトリ管理を行いましょう。