WebSockets
WebSocketsは、クライアントとサーバー間の双方向通信を実現するための技術規格です。
はじめに
編集WebSocketsとは
編集WebSocketsは、クライアントとサーバー間の双方向通信を実現するためのプロトコル規格です。従来のHTTP/1.1では、クライアントが要求を送信し、サーバーがそれに応答するという単方向の通信モデルでしたが、WebSocketsではクライアントとサーバーが常時接続された状態で、お互いにメッセージを送受信することができます。
WebSocketsプロトコルは、HTTP/1.1を拡張したものです。WebSocketsは、初期接続時にHTTPのハンドシェイクを使ってサーバーと接続を確立し、その後はHTTPとは異なる独自のフレーミング形式でデータの送受信を行います。
WebSocketsの特徴と用途
編集WebSocketsの主な特徴は以下の通りです:
- 双方向通信: クライアントとサーバーが常時接続された状態で、お互いにデータを送受信できます。
- 低レイテンシ: HTTPに比べてデータ転送の遅延が小さいため、リアルタイム性の高いアプリケーションに適しています。
- 軽量: HTTPのオーバーヘッドが小さいため、バッテリー駆動の端末などでも効率的に使えます。
主なWebSocketsの用途には以下のようなものがあります:
- リアルタイムチャット
- オンラインゲームのサーバー
- 株価情報の配信
- IoTデバイスとの双方向通信
- サーバープッシュ型の通知システム
ハンドブックの目的と対象読者
編集このハンドブックの目的は、WebSocketsの基本的な仕組みから、ASP.NET Coreを使った実装方法、高度な機能、セキュリティ、パフォーマンス、そして実践的なユースケースまで、開発者が必要とする包括的な情報を提供することです。
主な対象読者は以下の通りです:
- ASP.NET Coreアプリケーションの開発者
- リアルタイム通信機能を実装するエンジニア
- WebSocketsの活用を検討しているアーキテクト
- WebSocket技術に興味のある開発者
WebSocketsの基本
編集WebSocketsプロトコルの概要
編集WebSocketsプロトコルは、クライアントとサーバー間の双方向通信を実現するための標準仕様です。HTTP/1.1をベースに拡張されたプロトコルで、TCP/IPを利用しています。
WebSocketsは、クライアントがサーバーに対して接続要求を送信し、ハンドシェイクが成功すると、通常のHTTPとは異なる独自のフレーミング形式で双方向のデータ送受信が可能になります。HTTP/1.1のリクエスト/レスポンスモデルとは異なり、WebSocketsはピアツーピアのメッセージングモデルを提供します。
HTTP/1.1との比較
編集従来のHTTP/1.1は、クライアントが要求を送信し、サーバーが応答を返す単方向の通信モデルでした。これに対し、WebSocketsは以下のような特徴があります:
- 双方向通信: クライアントとサーバーが常時接続され、お互いにデータを送受信できます。
- 低レイテンシ: HTTPのオーバーヘッドが少ないため、リアルタイム性の高いアプリケーションに適しています。
- 軽量: HTTPのリクエスト/レスポンスヘッダーが不要なため、バッテリー駆動の端末でも効率的に使えます。
- 持続的な接続: クライアントとサーバーの接続が維持されるため、頻繁な再接続が不要です。
WebSocketsのハンドシェイクプロセス
編集WebSocketsの接続確立は、HTTPのUpgrade機能を利用して行われます。具体的なプロセスは以下の通りです:
- クライアントがHTTPリクエストを送信し、Upgrade: websocket ヘッダーを含める
- サーバーがリクエストを受け取り、WebSocketsプロトコルへの切り替えを承認する
- WebSocketsのハンドシェイクが成功し、クライアントとサーバーが接続状態になる
- 以降はWebSocketsフレームを使ってデータの送受信が行われる
このようなハンドシェイクプロセスを経ることで、HTTPとWebSocketsの連携が実現されます。